原動力は車両重量の軽さとハンドリング
しかし、九州ではそのトラクション性能に勝るランサーを抑えて、GRヤリスが2クラスを制覇した。原動力となったのがGRヤリスの車両重量の軽さで、そこから生み出すハンドリングが初優勝を演出していた。
「勝因はGRヤリスの回頭性の良さです。コース後半のテクニカルな部分はランサーより、GRヤリスが合っていたと思います」。
そう分析するのはJD6クラスを制した岸山だ。同時にスピードパーク恋の浦は、ロングストレートを含めて、エンジンパワー&トラクションが求められる高速セクションが少なく、テクニカルなコーナーを連続させたコース設定もGRヤリス勢にとってはプラスに働いていたに違いない。
逆に言えば、北海道のオートスポーツランド砂川や広島のテクニックステージタカタなど高速セクションの多いコースでは、GRヤリスの苦戦が予想されるが、少なくともテクニカルセクションでランサー勢を凌駕するレベルまでGRヤリス勢はドライビングおよびセッティングを煮詰めてきただけに、手応えのある1戦となったことだろう。
ダートトライアルの最高峰シリーズでGRヤリス勢がどのような飛躍を遂げるのか? デビューから2年目を迎えたGRヤリス勢の動向に注目したい。