移動中の車内での振る舞いにも注意
さて、移動中の車内ではどんなことに気をつけたらいいでしょうか。昨今はいつでもどこでも電話がかかってきたり、メールやLINEの着信があったりするものですが、私用の電話やメールは「移動中だからいいだろう」というのは通用しません。業務に関する電話やメールは、緊急の可能性もあるので同乗者にひとこと断りを入れ、出るようにします。ただ、込み入った話や急ぎではない用件なら、後ほどこちらかから折り返す旨を伝え、目的地について落ち着いてからかけ直すようにするといいでしょう。自分が運転中の場合はもちろん、スマホや携帯電話を使うのはNGです。自分のクルマだったり、よく使う社用車などでBluetoothの連携をしている場合は、ナビ画面に相手の名前などが表示されたり、うっかり着信すると会話が丸聞こえになったりしますので、あらかじめBluetoothを切っておくようにしましょう。
もう1つ、車内で気をつけたいのがエアコンの温度や風量です。多くのクルマの場合は、前席より後席の方が夏は暑く、冬は寒く感じやすいと思います。ということは、上司やお客さまを乗せることが多い席が、いちばん快適になるにはどうすべきか、常に状況を把握してエアコンを調節する必要があるということです。
たとえば運転席側から常に日差しが当たっているならば、上席の人がいちばん暑い思いをしてしまいます。エアコンの吹き出し口が後席にもありますが、足もとから出る場合が多いので、前席の吹き出し口をめいっぱい上に向け、後席に風が届くようにするといいでしょう。日差しを遮るサンシェードや、冬には膝掛けを用意するのも一つの手です。また、女性は男性よりも寒がりな人が多いため、女性と同乗する際にもエアコンの設定温度には気を配るようにしましょう。
さて、最後はお見送りです。お客さまが運転するクルマに乗せてもらい、用事が済んで降ろしてもらった後は、そのクルマが見えなくなるまでしっかりお見送りします。自分が運転していて、上司やお客さまを降ろした場合には、一度運転席から降り、助手席側にまわってしっかりとご挨拶をし、建物の中に入るまでお見送りしたあと、運転席に戻ります。くれぐれも、運転席に座ったまま窓だけを開けて挨拶することのないようにしましょう。
ということで、上司やお客さまを敬う気持ち、真心を持って接する行動は、クルマのシーンでも変わらないですね。こうした1つ1つの行動が、あなたへの信頼につながっていくと思います。