前年式になることも多い
ただし代償も大きく、2015年に入ると、軽自動車の売れ行きは1月から大幅なマイナスに転じた。2015年に軽自動車販売が落ち込んだ理由として、軽自動車税の増税を挙げる意見もあるが、これが実施されたのは2015年4月だ。仮に増税で需要が減ったなら、2015年1〜3月は駆け込み需要の発生でプラスになるはずだ。それが実際は2015年1月から減っており、在庫車を過剰に中古車市場へ卸したことによる痛手が大きかった。
そして登録(届出)済未使用中古車が増えると、中古車価格が値崩れを起こす。上質な中古車の流通量が増えて、一般の中古車を売りにくくなるからだ。「中古車価格が下がればイイではないか」という見方もあるが、リセールバリュー、即ちユーザーが所有している車両の資産価値も下げてしまう。
このように登録(届出)済未使用中古車はムダが多く、リセールバリューが下がってユーザーの愛車が買い叩かれると、新車への乗り替えも提案しにくい。従って最近は減少傾向にあるが、軽自動車と一部の輸入車を中心に今でも残っている。
登録(届出)済未使用中古車の損得勘定はさまざまだ。中古車販売店によっては、車両本体の価格が安くても、多額の諸費用を請求する。必ず見積りを取り、新車と比較して判断したい。新車では値引きも可能だから、さらに安くなる余地がある。
また登録(届出)済未使用中古車は、走行距離が短くても、登録や届け出された時期が古く前年式になることも多い。車両を売却する時の査定は、主に車種とグレード、年式、走行距離で決まるから、前年式になると損だ。登録(届出)済未使用中古車を買う時には十分に注意したい。