DIYからプロ施工までクルマの「コーティング」は大きく5種! 「手間と中身と費用」を比べたら「ガラスコーティング」がおすすめだった (2/2ページ)

新車であればガラスコーティングがコスパ最強

 ここから先に紹介するのは、バフがけなどのしっかりとした下地処理、もしくは新車時にプロによって施行されることが基本となるコーティングとなる。

 そうしたプロ仕様のコーティングにおいて、いま主流となっているのが「ガラスコーティング」だ。ガラス系とガラス、名前は似ているが前者がガラス繊維を含むポリマー被膜であるのに対し、後者はガラス被膜を形成するという点でまったく異なるものだ。

 そのため耐久性も長く、年に一回程度のメンテナンスを実施したり、専用メンテナンスキットを使用したりすることで3年程度はコーティングを維持することができる。新車時に施行して、車検ごとに再施行すれば愛車はいつまでもピカピカな状態を維持できる。なかには5年程度コーティングがもつタイプもある。

 また、こうしたガラスコーティングは新車ディーラーでオプションとして選べることも多いが、新車時に施行しておくと、クルマをぶつけられるなどしてディーラーへ修理に出した際、コーティング済みであることを前提に修理箇所にもコーティングを施すことを保険会社と交渉してくれるのもメリットだ。予算的には10万円前後となるが、とくに新車時であればローンに組み込みやすいこともあり、施工がおすすめといえる。

 さらにコーティング業界における最高峰となっているのが「セラミックコーティング」だ。こちらはガラスコーティングに炭化ケイ素などを加えたコーティング剤を焼き付けて被膜を作るというもので、被膜の厚さ・硬さの両面で従来品を凌駕する。

 そのため条件によっては7年ほどコーティング効果が持続されることもあるという。ただし予算的には30万円以上といえるレベルで、多くのドライバーにとっておいそれと手を出しづらい価格帯であるのはウィークポイントだ。

 さて、ボディの輝き具合や思い入れの部分、DIYでの施工コストは置いておくとして、ひとまず耐久性と予算でざっと計算すると1年間でのコスト感は次にようになる。

ワックスがけ:3000円

ポリマーコーティング:8000円

ガラス系コーティング:1万円 ※DIYの場合

ガラスコーティング:3万円

セラミックコーティング:4万円

 単純なコストでいえばワックスがけがもっともリーズナブルに見えるが、月に2回以上も洗車とワックスがけを行うというのは趣味でなければ苦痛となるし、おそらく多くの人は続けられない。

 耐久性と予算感、また手間の部分を考えるとプロショップにガラスコーティングを依頼して、それ以外は水洗いで済ませるというのが、もっとも手軽でボディの状態もキープできる、本質的な意味でコスパのいいコーティングメニューといえるのではないだろうか。

 なお、プロショップによるコーティングであっても、効果を最大限に引き出そうと思ったら、年に一回程度のメンテナンスは必須。また日常的にも汚れをつけっ放しにするのではなく、水洗いを実施することがボディ表面のコンディションを維持するには重要ということは意識しておきたい。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
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