乗用ではスズキ! 貨物はダイハツ! 苦しんだ2021年度の熾烈な軽バトルの結末とは (2/2ページ)

スズキ、ダイハツともに部品供給は思うようにいかず

 スズキが軽四輪乗用車でトップを維持できたのは、当初の予定からは遅れたともいわれているが、“ワゴンR スマイル”と、“新型アルト”を2021事業年度内にリリースしたことも大きいだろう。やはり、新型車の“人寄せパンダ”効果は大きい。「どんなクルマなのかな?」と、お客がディーラーへ足を運びやすくなるからである。

 逆にダイハツは、商用車ハイゼット カーゴ、アトレーのフルモデルチェンジ、ハイゼットトラックの大規模マイナーチェンジを実施しており、これが軽四輪貨物での販売台数でスズキに大きな差をつけることができたともいえるだろう。

 スズキもダイハツもともに、ほかの完成車メーカーと同じように、部品供給が思うようにいかず、生産工場の停止などにたびたび追い込まれている。しかし、そのなかでも両メーカーとも、比較的短い納期で納めることができるモデルもあり、言い方はあまり良くないが“それで食いつないだ”ともいえるだろう。

 軽自動車ではカーナビはディーラーオプション設定されるケースが圧倒的に多い。現状では完成車よりも、カーナビのほうが生産遅延はひどい状況にあると聞いている。画面サイズ(小さいほうが状況ひどい)や、生産委託しているメーカーによって、そして日々状況は変わるようであるが、完成車の納期は早くても、納車までにカーナビが間に合わないといったケースも多発しているようである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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