製造後10年以上経過したタイヤは廃棄した方が賢明
では個人が倉庫で保管していた5年前、10年前の未使用タイヤだったらどうすればいいのか。
5年程度なら、装着する前にタイヤ専門店に持っていき、継続使用に適しているかどうか点検してもらおう。点検で問題がなければ使用可能だが、できるだけ短期間で使い切るのが望ましい。
製造後10年以上経過したタイヤは、見た目が新品のまんまでも、もう廃棄処分にした方が賢明。保管場所の環境が良かったとしても、数年間、タイヤを積んだまま動かしていなかったとすれば、縦積み・横積みにかかわらず、ヘンな潰れ癖がついているはずだし、ホコリだってタイヤを傷める原因になるはず。
それ以上に、タイヤの技術は日進月歩で、5年以上前のタイヤと最新のタイヤとでは、ドライグリップ、ウエットグリップ、乗り心地、燃費性能、耐摩耗性などに大きな差がある。極端な話、10年前、20年前の高性能タイヤは、いまのタクシータイヤだと思っていいほどだ。
とくにスタッドレスタイヤは、1シーズンごとに性能がどんどん向上しているので、たとえ未使用でも数年前のタイヤを装着するメリットはほとんどない。
というわけで、性能劣化だけでなく、タイヤの進歩を考えれば、タイヤは製造から3年以内のものを装着するのが正解だ。