この記事をまとめると
■タイヤは経年劣化する
■では未使用の古いタイヤを見つけた場合、履くことはできないのか
■判断基準について解説する
劣化は走行中の発熱と荷重などタイヤにかかる力が主な原因
一台で3万点もある自動車部品のなかで、劣化が早いと言われているのが、ゴム製品と樹脂パーツ。とくに柔軟性が大事なゴムパーツはナマモノで、製造してから時間が経つにつれゴムが硬化し性能が劣化していくと思っていい。
というわけで、タイヤは1週間でも鮮度がいいものが望ましい(タイヤはサイドウォールに、製造年・製造週が刻印されている)。
一方で、タイヤの劣化は、走行中の発熱と荷重などタイヤにかかる力が主な原因で、未使用のタイヤを高温多湿、直射日光を避けた、倉庫などでの適正保管した場合、タイヤ性能に関わるゴムの性能低下は、ほとんど進まないこともわかっている。
ブリヂストンの実験でも、夏タイヤ、スタッドレスタイヤともに、適正に保管された乗用車用夏タイヤは、3年間は同等の性能を保つことが確認されているので、少なくとも製造から3年以内の未使用タイヤで、倉庫内で適正保管されていたものなら、性能低下、品質低下は誤差の範囲と考えてもいいようだ。
ちなみに、ブリヂストンをはじめ日本の大手タイヤメーカーでは、製造から3年を経過したタイヤは出荷せずに、廃棄処分(リサイクル)するのが通例。
製造から3年を過ぎると、徐々に性能低下が進行しはじめるのと、出荷した場合、さらにそこからユーザーが数年間使用する可能性があるため。