ブームで続々登場したが残念な「不人気」モデルも!
もちろん、そのほかのメーカーも指をくわえて見ていたわけではなく、日産はレパード、ホンダはレジェンドやインスパイア&ビガーは公然と打倒トヨタを掲げていたし、そこそこ売れてブームの一角を担っていた。ただ、マツダに関してはルーチェもクラウンを相当意識していたが、数あるライバルのなかでもとくにパッとせずに終わってしまったのは残念ではある。
そしてもうひとつハイソカーブームがあって、それが同時期の1980年代に流行った、いわゆる車高短&エアロ装着。街道レーサーと入れ替わるように流行ったもので、さらにその後のVIPカーブームへと繋がった。それまでは違法なものが多かったし、あってもワークスフェンダーやチンスポといったスポーティなイメージを前面に出したものだったが、デザイン性を高めつつホワイトをメインにしてハイソなイメージを演出。もちろん本当にハイソな人はそんなことはしなかったが、スタイルとしては新鮮で新時代感を存分にアピールすることで大きなブームとなった。
1980年というのは自動車にとって暗黒時代から解き放たれた新しい時代。デザインも技術もそれまでにないものになっただけに、それを原動力にしてハイソカーが誕生したと言っていい。