この記事をまとめると
■フィアットがEVとなるフィアット500eの日本導入を開始
■コンパクトなボディと歴代モデルのアイコニックなデザインを受け継いでいる
■全車サブスクリプション型カーリースでの販売となる
EVになった新型モデル「500e」が日本上陸
2008年に日本導入するやいなやブランドの顔、まさにフィアットを代表する車種となったフィアット500。デビューからすでに13年が経過した決して新しいモデルではないにもかかわらず、昨年2021年の日本での年間販売台数が新記録となるなど、多くの人に愛されていることがうかがえる。
そんなフィアット500に新しい仲間が加わることになった。それが純電気自動車(EV)となる「500e」だ。じつはフィアット500には、日本に導入こそされなかったが、かつて現行モデルをベースにEVに仕立てた「500e」が、カリフォルニアなどの一部地域で試験的に販売されていた。今回、日本に導入されることになったのはそんなかつての「500e」ではもちろんなく、純粋にEVとして新規開発されたまったく新しい「500e」だ。
今回導入されることになった500eは、全長3630mm、全幅1685mm、全高1530mmというコンパクトで扱いやすいボディサイズであり、歴代チンクエチェントからアイコニックなデザインを受け継いでいる。3ドアハッチバックと電動開閉式のソフトトップを備えたカブリオレの2種類が設定されているのも、従来モデルと同様だ。ちなみにカブリオレは、現在のところEVでは唯一の存在となっており、オープンエアの開放感とEVの静粛でスムーズなドライブを楽しめる特別な存在となっている。
グレードは3モデル展開。16インチアルミホイールと7インチフルカラーTFTマルチインフォメーションディスプレイ、クルーズコントロールなどを備えたエントリーモデルの「Pop」(受注生産)と、LEDヘッドライト、17インチアルミホイール、レザーシート、シートヒーターなどの上級装備を搭載した「Icon」、そして「Icon」と同様の装備に電動開閉式ソフトトップを備えたカブリオレの「Open」となる。
パワートレインは3モデルとも共通で、最高出力87kW(118馬力)、最大トルク220Nmの電気モーターを搭載して前輪を駆動する。バッテリーは42kWhのリチウムイオンバッテリーパックを床下に配置し、低重心化を図るとともに優れた重量バランスを実現。結果、最大で335kmの航続可能距離(WLTC)を達成している。充電は単相交流200V用の普通充電と、付属のCHAdeMOアダプターを介した急速充電に対応する。
ドライブモードは「NORMAL」「RANGE」「SHERPA」の3つを用意。ペダル応答性が高く、エンジン車のようなドライブ感覚を楽しめる「NORMAL」、回生ブレーキの効きが強まり、アクセルペダルを離しただけでブレーキをかけたような強い制動を得られる「RANGE」、アクセルレスポンスの制御やシートヒーターのオフなどによってエネルギー消費を抑え、航続距離を最大化するエコモードの「SHERPA」と、それぞれに特性が異なっており、状況や好みに応じたドライブを楽しむことが可能だ。