
この記事をまとめると
■燃料電池の乗用車を市販しているのはトヨタとヒョンデの2メーカーのみとなっている
■乗用車よりも長距離トラックや路線バスなどに向いてそう
■適材適所を見極め、路線バスや家庭用エネファームなどで活かすのがよさそうだ
いまだトヨタとヒョンデの2メーカーしか市販していない
現在なお燃料電池の乗用車(FCV)販売を行っているのは、日本のトヨタ、韓国のヒョンデだろうか。
ドイツのメルセデス・ベンツは、1990年代半ばにカナダの燃料電池スタック企業であるバラード社と提携し、FCVの開発を公表した。同じころ、トヨタも電気自動車(EV)の開発と並行してFCVの開発に取り掛かっている。両社には、FCVで先陣を切ったメーカーとして、成功へ導きたいとの思いが強いだろう。ヒョンデは、遅れての開発となったが、現行のNEXO(ネッソ)は、トヨタMIRAIより販売台数が多いという。
一方で、世界的にも乗用車でのFCVの普及は難しそうな情勢に感じる。乗用FCVの情報が少なくなっている。代わってFCVに関して届く情報は、長距離トラックやトレーラー、あるいは路線バスへの適用だ。
ダイムラーは、直近までSUV(スポーツ多目的車)のGLCにFCVを加えていたが、現在は商用車に集中するとして乗用FCVを凍結している。