近年のブガッティはハイパーカーのオートクチュール
エクステリアデザインは、ランボルギーニでウラカンのデザインにも携わった、サシャ・セリパノフ。特徴的なのはボディサイドに大きく描かれる、エットーレ・ブガッティのサインをモチーフとしたCラインと、フロントからテールまでを前後に貫く、センターのライン。これはブガッティのなかでも名車のひとつといえるタイプ57クーペ・アトランティークのそれにモチーフを得たものであるという。馬蹄形のフロントグリルは、もちろんボディの先端にきちんと装備されている。
インテリアのフィニッシュは、エクステリアと同様にカスタマーの好みによってどのようにでもアレンジが可能。
そのほかにブガッティは、自ら「スポーツ」や「ピュアスポーツ」、「スーパースポーツ300+」、「タイプ55スーパースポーツ」、「ラ・ヴォワチュール・ノワール」、「ディーヴォ」、「ピュール・スポーツ」、「チェントディエッチ」などの派生モデルを続々と製作。近年ではあたかもハイパーカーのオートクチュール・メーカーのような活動が印象的だ。
中でも2019年に発表されたチェントディエッチ(110)は、かつての第2期ブガッティが製作したEB110へのオマージュであり、またブガッティ社の創業110年を祝う重要なモデル。
価格は800万ユーロというからじつに10億円超え。実際には、ここからさらにプレミアムを払わなければならないとなれば、このように扱われるクルマは、やはりブガッティだけかもしれない。