日本での予約は6月からで価格は800万円台後半からを予定
このグレカーレは、いまどきのSUVらしく広さと快適性にこだわりを持つが、マセラティらしい性能、つまりはドライバビリティやハンドリング、加速度(0-100km/h加速3.8秒/トロフェオモデル)、最高速度(285km/h/トロフェオモデル)などを有し、また、音質、ウッド、カーボンファイバー、レザーなどの高級素材が使用されることで、さまざまな点においてクラス最高レベルを実現している。
GTバージョンのボディサイズは全長4846mm、全幅2163mm(ミラー含む)、全高1670mm、ホイールベース2901mm、リヤホイールトレッドは1948mm(トロフェオではさらに拡大)で、レヴァンテよりもひとまわり小さいボディは、日本にもよりマッチしたサイズといえそうだ。
グレカーレの特徴のひとつとも言えるデザインに関しては、MC20以降のすべての新型車で共通の特徴となるマセラティの新しいビジュアルシンボルが取り入れられた。フロントには低く堂々としたグリルを備え、またリヤにはジウジアーロがデザインした3200GTから着想を得たブーメラン型のテールライトが与えられ、そして各所にカーボンファイバーを用いたパーツが採用される。美しい流線形のフォルムを持つボディによるクーペ効果で、グレカーレはまるでスポーツカーのような仕上がりとなる。
キャビン内で特筆すべきは、マセラティ伝統の時計盤をはじめ、デジタル化されたユーザーインターフェースだ。ダッシュボードのセンターに設けられた時計盤は、音声コントロールによってときに車載コンシェルジュへと変化する。また、時計盤の下にはタッチ式の12.3インチ大型スクリーンと8.8インチディスプレイが設けられ、車両のさまざまな設定をディスプレイを通してコントロールすることが可能になっている。これらはすべて、マセラティ・インテリジェント・アシスタント(MIA)マルチメディア・システムという最新鋭のインフォテインメント、マセラティ・コネクトで管理される。
また、キャビン内では、マセラティらしい咆哮と臨場感あふれるソナス・ファベール3Dサウンドシステムによるオールラウンドなサウンドを体験できる。
さて、もっとも気になるグレカーレの走りに関してだが、こちらも心配はなさそうだ。マセラティの新システムとなるヴィークルダイナミックコントロールモジュール(VDCM)がもたらす卓越したハンドリングと360度の車体制御により、ドライバーはダイナミックな快適性と忘れ難いドライビング体験を融合したグレカーレの走りを満喫できるそう。コンフォート、GT、スポーツ、コルサ(トロフェオのみ)、オフロードの各ドライブモードが、状況に応じてグレカーレのポテンシャルを引き出してくれる。
世間の注目を一身に浴びてデビューしたマセラティ・グレカーレ。日本での発売は6月上旬から予約を受け付け、デリバリーは2023年上旬を予定している。気になる価格は800万円台後半からとなりそうだ。続報に期待したい。