男性の1位はフィット! 女性の1位はラパン! 若者の「初のマイカー」が面白すぎる結果だった (2/2ページ)

女性が乗りたいクルマはTOP5のうち4台が軽自動車

 ひと昔前なら、コンパクトカー御三家と言われたヴィッツ、フィット、マーチのうち、フィットだけが人気を維持しているというのも興味深いところ。じつはマーチの代わりに現在の日産を牽引するコンパクトカーへと成長したノートと、ヤリスと名前を変えたヴィッツは、同立で11位にランクインしているのです。ランキングからは、新車を買ったのか中古車を買ったのか、中古ならどの世代を買ったのかまではわからないのですが、購入金額の回答で平均額が187.4万円となっていることから、おそらく中古車を購入したケースの方が多いと予想。となると、フィットは旧世代モデルの人気が高く、ノートやヴィッツ(ヤリス)は旧型と新型のコンセプトなどがガラリと変わっているため、旧型がやや選ばれにくくなったのではないかと考えられます。その点では1位のワゴンRや3位のムーヴは、どの世代のモデルでもイメージが一貫しているところが強みとなっているのかもしれません。

 さらに、この順位を男女別で見てみると、異なる特徴が如実に現れます。まず男性の順位は1位フィット、2位アクア、3位ワゴンR、4位ムーヴ、5位が同立でN-BOX、ノートに。ここで目を引くのはアクアの躍進ですよね。そう考えると、若い男性にとってのトヨタのコンパクトカーは、現在はヤリスではなくアクアがメインに取って代わっているのかもしれません。いずれにしても、どこかに少し、軽自動車への抵抗がある男性もまだまだ多いのかなと感じます。

 そして女性の順位を見ると、1位ラパン、2位ワゴンR、3位タント、4位ムーヴ、5位フィットと、なんと5台中4台が軽自動車ということに。ラパンはメーカーが公表するユーザー層でも、8割以上が女性となっていることから、やはり根強い人気を実感します。可愛らしいラパン派と、ちょっとボーイズライクでかっこいいワゴンR派に二分している様相ですね。また、はじめてのマイカーを購入したきっかけの回答で、男女ともに1位はダントツで「就職」だったものの、女性の回答を見てみると「結婚」「出産」が2位と3位。どちらも、子供が生まれてからの使い勝手を想定して選ぶでしょうから、それが3位のタントという結果になっていると考えられます。マイカーの選び方も、男女では少し変わってくるようですね。

 最後に、「はじめてのマイカーとして購入したかったがあきらめたクルマ」の項目では、男性の1位がクラウン、女性の1位がN-BOXという結果となり、男女ともに車名が挙がっていたのはハリアー、MINIクーパー。スポーツカーでは唯一、86に票が入っていたのは嬉しいポイントでしょうか。

 予算に見合わなくて、本当に欲しいクルマをあきらめて別のマイカーになった人は25.1%と、意外にも少ない印象でしたが、きっと乗っていくうちにドライブの楽しさを知り、いろいろと不満も出てきて、「次はこういうクルマがいいな」と思ってステップアップしていくものなのかもしれないですね。こうしてマイカーデビューした人たちを「次」につなげられるような、魅力的な新車の登場にも期待したいと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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