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燃料代が驚異の高騰で輸送も旅客業界も阿鼻叫喚! 自動車にも「燃油サーチャージ」の流れ (1/2ページ)

燃料代が驚異の高騰で輸送も旅客業界も阿鼻叫喚! 自動車にも「燃油サーチャージ」の流れ

この記事をまとめると

■化石燃料は軒並み小売価格が高騰している

■燃油サーチャージがトラックやバスでも検討され始めた

■タクシーにも波及する可能性


アメリカではフードデリバリーにも燃料特別付加運賃を導入

 ここ数日、各メディアで報道されているが、日本ではフードデリバリーサービスしか行っていないが、海外ではライドシェア事業も行っているウーバーが、ライドシェアだけでなくフードデリバリーサービスでも、燃油サーチャージについてニューヨークを除くアメリカとカナダで導入すると発表した。

 燃油サーチャージとは、“燃油特別付加運賃”のことであり、すでに海運業界や航空機の国際線ではおなじみとなっており、例えば航空会社の燃料費負担の一部を乗客に担ってもらうものとなっている。世界的原油高に加えロシアのウクライナ侵攻で世界的なエネルギー供給への問題も加わり、さらなる燃料費の高騰を招き、燃油サーチャージも高騰していっているのが現状となっている。

 報道では、たとえばライドシェアでは日本円で50円強や約65円が上乗せされることになるとのことである。日本でも最近のガソリン価格の高騰はハンパではないものになってきているが、アメリカなどでは日本よりもリアルに需給関係などが価格に反映されるので、価格高騰も日本の比ではないことも多い。ドライバーの燃料費負担の軽減が燃油サーチャージ導入の理由としているが、まさにいま天井知らずに燃料価格が高騰していることがわかる。

 以前、ロサンゼルス地域のガソリン備蓄タンクが大爆発する事故が発生した。すると、その後すぐに、ガソリン価格が1ガロン(約3.6リットル)で10ドル(約1180円)台を超えるまで高騰する地域が出てきて、爆発後1週間はトヨタ プリウスがまさに爆発的に売れた(在庫があればすぐ乗れるので)という話も聞いたことがある。

 さて、この燃油サーチャージ導入の話は日本でも進んでいる。すでにトラック輸送団体は荷主などへ燃油サーチャージについての冊子などを配り、業界全体で導入できるように具体的に動き出している。バス業界では業界団体幹部が2022年の年頭挨拶で燃油サーチャージに触れている。ただし、タクシー業界ではまだ事態を静観しているかのようにサーチャージの話題は出ていない様子。

 資源エネルギー庁の石油製品価格調査によると、コロナ禍前の2019年3月4日の全国平均の軽油価格は1リットルあたり125.8円であった。そして2022年3月7日の全国平均価格は154.2円となっており、2019年3月比で約123%まで価格が上昇しており、今後も上昇傾向をたどるものと見られている。日本国内を走る路線や貸し切り(観光)バスのほとんどは軽油を燃料としているので、バス事業者へ軽油価格の高騰が直撃しないわけがない。

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