クルマ好き少年のやることは今も昔も変わらない
友だちと情報交換し、新たにスバルR-2の廃車を見つけると、放課後一度家へ戻ってから、みんなで廃車を見に行っていた。たまたまなのだろうが、とにかくスバルR-2の廃車があちこちに放置されていた。そのほかでは、スズキ・フロンテやホンダN360、日産ブルーバード(510)などの廃車も見つけ、友だちと廃車を見に行ったのを覚えている。珍しいところでは、小学校の下校路にいすゞのジープ風スタイルの小型貨物自動車となる“ユニキャブ(1967年~1974年/4WDではなくFR)”の廃車が置いてあり、あまり馴染みのないモデルだったので、「これはなんだろう」と思っていたのを覚えている。
当時は自分の家にはマイカーがなかったので、廃車を見て回るだけでなく、ひとりで団地の駐車場をまわり、気になるクルマのインパネをのぞき込んだりしていた。また、近く(といっても少々距離あり)のバイパスの横断歩道橋の上や、高速道路にかかる橋の上から通るクルマを、時間の許す限り見ていた。そして、50歳を過ぎたいまでも海外出張へ行った時はできるだけ時間を作るようにして、幹線道路の脇に立ったりして通り過ぎるクルマを時間の許す限り眺めている。少年時代とやっていることが変わらないことに気がつくとともに、好きなことをこの歳まで仕事にできたという幸せを感じる。
時代は21世紀となり、そして令和となっても、クルマ好き少年のやることが、自分の少年時代と変わらないことを知り、なんだかホンワカした気分となった。