Mercedes me Tokyoも女性へのアプローチに大きく寄与
それはまだ、メルセデス・ベンツが誕生する前からの宿命と言ってもいいのかもしれません。皆さんは、世界でいちばん最初にクルマを運転した女性は誰だと思いますか? じつは、そう伝えられる女性が2人いるのですが、そのうちひとりは、ガソリン車を発明したカール・ベンツ氏の妻である、ベルタさん。彼女は1888年のある朝、夫が寝ている隙にベンツ1号車を持ち出して、そのまま約200kmも走ってしまったらしいのです。すごいと思いませんか? メルセデス・ベンツはその歴史の誕生と節目にいつも女性の支えがあった事実を大切にし、女性への活躍に寄り添いながら成長してきたと自負しているからこそ、女性が輝くための取り組みにも積極的なのだと思います。
ちなみに、もうひとりの女性は誰かというと、パリでクルマの販売権を持っていたエドワール・セラゼン氏の妻で、こちらもドイツからパリまでの長距離を走り切ったそうです。
さて、She’s Mercedesの活動のほかに、2011年に世界に先駆けてオープンした「クルマを売らないショールーム」、Mercedes me Tokyoというブランド情報発信拠点も、女性へのアプローチに大きく寄与していると考えられます。
1Fは気軽に入ってお茶できるカフェ、2Fはお酒も飲める本格的なダイニングレストランで、まるでインテリアの一部であるかのように、メルセデス・ベンツの最新モデルが展示されており、アパレルや雑貨などのブランドグッズのショップもあります。平日は近くで働くOLさんや学生さんが、女性ひとりでもふらりと来て、カフェオレなどを手にくつろいでいる様子が見られ、夜になると女子会などでレストランも賑わいます。そんなリラックスした時間に、同じ空間にメルセデス・ベンツのモデルがあり、視界に入るわけですから、これまで敷居が高いと感じていた女性でも、かなり距離が縮まって親しみを覚えるのではないでしょうか。
また同様に、女性が運転しやすいと感じるコンパクトカーのAクラスなど、クルマのラインアップが充実して久しいメルセデス・ベンツ。ファッションリーダー的な女性たちがこぞって乗ることで、さらに若い女性にとって魅力的なブランドと映りそうです。