この記事をまとめると
■ダイハツ・タントはドアを開いてもピラーが残らないミラクルオープンドアを採用している
■ピラーレスの広い開口部を実現するために前後ドアに支柱機能を持たせて実現している
■子どもやお年寄りの乗り降りなどの利便性が高まるためにユーザーから好評を博している
ダイハツ・タントならではミラクルオープンドア
ダイハツのスーパーハイトワゴンであるタントは、助手席側ドアと左側のスライドドアを開けると、中央に支柱のない大きな開口部となる。これを、ミラクルオープンドアと名付けた。ほかの軽自動車や小型車にはない車体構造で、ダイハツは2代目からこれを採用し、今日も続けている。
かつて、トヨタのコンパクトカーであるポルテは、右側はヒンジドア、左側はスライドドアという使い分けで、歩道側の乗降のしやすさを高めたことがあった。左右でドア形状が異なることにより車体剛性が変わり、操縦安定性の調和に苦労したと開発者は語った。
スライドドアは、ヒンジドアに比べてそもそも開口部をより大きく開けられる利点がある。また、ヒンジドアは開けた際に車体外側へドアが大きくはみ出すが、スライドドアであれば車体側面に若干出るが、壁や隣のクルマを気にせず大きく開けられる利点もあって、ミニバンを中心に好評だ。それでも、ミラクルオープンドアのように前と後ろのドアの間の支柱を省く手法は稀なことだ。