水を拭き取るだけで強力撥水&コーティングが可能に
さて、クルマをひと通り洗い終わったあとが、今回の主役「拭くだけレインドロップ」の出番となる。先ずは、キッチンペーパーのように収納された箱のなかから2枚のシートを取り出す。2枚重ねて四つ折りにして使うことで、吸水性や作業性がよくなり、効率よく拭き上げることが可能となる。
なお、シートには切り取り線がついているので、ロール状の束から綺麗に破ることができる。
それと大切なことがもうひとつ。クルマを拭く前に必ず1度、水に浸けて全体を湿らせてから、硬く絞って使うのもポイントだ。そのまま拭き上げても、あまり水を吸わないのでこの作業も忘れないこと。
2枚取り出して重ねて折って、水に浸けて絞ったらいよいよ準備完了だ。先ずは、シートがきれいな状態でガラスから拭き上げる。そうすることで、ガラスへの撥水効果を最大限に発揮しやすくなる。拭く際は縦の一定方向で進めていくのがポイント。
次にボディへと移る。ボディも同じように、一定方向で拭き上げていくとムラなく綺麗に仕上がる。拭き上げていく中で吸収性が悪くなったら、拭き取りクロスと同じように絞ってあげよう。シートの主原料はパルプだが、頑丈にできているので、破ける等の問題は起きない。
そのほかに、ヘッドライトやドアミラー、最近流行りのクロスオーバーSUVに装着されている樹脂製フェンダーなどの樹脂パーツや、アルミホイールにも使用可能なのも嬉しい。「ガラス→ボディ→樹脂パーツ→ホイール」といった順番で拭き上げるのが理想的だ。なお、タイヤとワイパーには使用できないのでご注意を。要するに、このシートだけでクルマ1台を丸々仕上げることができるのだ。
なお、この「拭くだけレインドロップ」は、その名の通り、スプレータイプで大好評な「レインドロップ」の効果を拭くだけで発揮できるよう、新開発の技術“OSAE(Optimal slip, absorption and exudation sheet)シート”が採用されている。三層構造のこのシートは、真ん中のコア層に撥水コーティング被膜を作る成分を含浸・乾燥させ、水分を含むことでシートの中から撥水コーティング成分が拭く作業に合わせて適量排出されて、ガラスやボディ表面に形成されていく。なので、ひと拭きでボディやガラスに残った水分を吸水すると同時に、確かな撥水効果をクルマに付与することが可能なのだ。
ちなみに、コーティング被膜が完全に定着するまでには気候にもよるが1日程度かかるので、撥水効果を本格的に発揮するのは施工の翌日をイメージしておくといいだろう。
ボディやガラスの水分をすべて拭き取ったらこれにて作業は終了だ。
たったこれだけで、「クルマの拭き上げ」「ボディとガラスの撥水コーティング」が完了となる。もちろん、既にコーティング済みのクルマの場合は、その上からも使用可能だ。
施工後は、クルマの使用条件によって変動はあるが、ボディには約2カ月ほど撥水効果が持続する。
スプレータイプのレインドロップ同様、ガラスにも効果を発揮する。ガラスは約1か月ほど撥水効果が持続するとのこと。
1回の洗車でシート2枚で仕上がるため、20枚入りの1パックで小型〜中型車10台分(車種によって異なる)の作業が可能となる。
作業が終わったらシートは燃えるゴミとしてそのままゴミ箱に捨てることができるのも嬉しい。シート表面は、使用時の対象面との摩擦を低減し、キズつきにくくするために滑りが良くなる工夫も施されているので、ボディに線キズをつけて傷めることもない。