もはや共食い状態! やっぱりトヨタは強かった……!
その記録を破ったのが、ご存じトヨタ・プリウスである。リーマンショックから世界経済が立ち直りつつあった2010年に、国内販売が31万台を超えている。カローラの年間販売記録が塗り替えられたのだ。
このとき売られていたプリウスは2009年5月にフルモデルチェンジした3代目。それまでの1.5リッターハイブリッドから1.8リッターハイブリッドへと排気量アップしているが、その余裕を燃費性能向上に振り向けたことが、省燃費志向の強い日本市場で大いに評価された。
驚くのは、その後のプリウスの躍進だ。2011年には東日本大震災もあって国内経済は下向いたが、2012年には31万7675台を販売。これが、いまでも新車販売の年間記録となっている。
そんなプリウスも、その後はより手頃なハイブリッドカーであるアクアの猛追を受け、現行型にフルモデルチェンジした翌年の2016年にランキングトップとなって以降は、沈んでしまっている。
なお、アクアは海外では「プリウスC」という名称で販売されていた。現在のヤリスの販売台数にはヤリスクロスやGRヤリスが含まれているように、日本の統計は通称名が同じであれば合算するというルールになっている。
もし、アクアとプリウスの販売台数が合算されるようなネーミングになっていたとして、2012年のアクア販売台数は26万6567台だから、なんと同一車名の年間販売として58万台オーバーという不滅の記録が生まれていたかもしれない。