この記事をまとめると
■アメリカのEVベンチャーである「リビアン」は「第二のテスラ」といわれている
■2021年11月10日にナスダックに上場した「リビアン」は資産総額10兆円を記録した
■「R1T」というピックアップと「R2T_というクロスオーバーSUVを製造している
成長著しいEVメーカーの注目株
「リビアン」という名前、日本ではまだまだ知名度が低い。ところが、欧米では「第二のテスラになるかもしれない」と大きな話題になっているのだ。背景にあるのは、やはりグローバルで一気に進むBEV(バッテリーEV:電気自動車)シフトの大波である。
BEVといえば、2010年代になって日産が「リーフ」、また三菱が「i-MiEV」を本格的に市場導入した。
じつは、大手自動車メーカーでBEVの大量生産を手掛けたのは、日産と三菱が初めてだったのだ。それ以外には、米カリフォルニア州のZEV(ゼロエミッションヴィークル)規制法に対応するため、少量のリース販売をするケースがほとんどだったからだ。
また、BEV関連ベンチャーはグローバルで星の数ほど生まれては消え、その中で生き残ったテスラが「モデルS」「モデルY」で事業の地盤固めをした上で、2016年発表の「モデル3」で大ブレイクを果たす。
テスラの人気は、ユーザーが直接クルマを買うという行為にとどまらず、株式市場ではテスラ株が高騰していく。その結果として、テスラの資産総額はトヨタなど日系自動車メーカー各社の合計額も超える異例の状況を生み出してしまった。
こうした株式市場でのトレンドを、ESG投資という。Eは環境、Sはソーシャル(社会性)、そしてGはガバナンス(企業統治)の頭文字。販売台数や売上高のみならず、企業としてESG要件をいかに重要視しているかが投資の基準となる、新しい考え方だ。