いまどきは「布」に「スプレータイプ」もある! 4種類の「タイヤチェーン」を比較解説 (2/2ページ)

エマージェンシーとしてはスプレータイプも

ゴムチェーン

 ゴム製のネットのような形をしていて、それをタイヤに被せるようにして装着する。ゴムとはいえ、ポリウレタンなどの樹脂製も多くて形が崩れにくかったり、締付けに工夫がされていて、ジャッキ不要など、現在主流のタイプだ。肝心の接地面には金属製のピンが埋め込まれているので、グリップ力も高い。

 ちなみに以前のスパイクタイヤによる粉塵のようなことが起こらないか気になるが、チェーンなのでドライ路面では外すことが基本なので問題視はされていない。価格はもちろん高くなってしまうが、シーズンオフになると安売りになっていることもあるのでクルマを買い換えないならその時期が狙い目だ。

布タイプ

 オートソックが先駆けとなったのが布製ですっぽりと被せるタイプ。特殊な繊維を使っていて、接地面も摩擦を発生させる構造となっているし、繊維なので滑りの原因となる水分を取り除けるのもメリットだ。耐久性はオートソックによればドライ路面は120km、雪道では数百kmの走行が試験で可能になっているとのこと。またグリップ力は想像以上に高いこともあって、チェーン規制にも対応可能で、日産などのメーカーでも取り扱っているほど。使わないときに場所を取らないのも布タイプならではだが、価格が高いのがネックではある。

スプレータイプ

 トレッド面にスプレーするだけで、特殊な成分によってグリップするというタイプ。チェーンというより、スタッドレスといったほうが近いかもしれない。

 液剤はかなりベトベトなので滑りやすい路面でも効果はあって、実際に使ってみるとけっこうグリップする。ただし当然のことながらしばらくすると効果は薄れてきてしまうので、冬の間中、これで乗り切るというのは無理だ。1本車載しておいて、ここぞというときのエマージェンシーとして使うのはありだろう。もちろんチェーン規制はパスできない。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

-

愛車
フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
趣味
レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
好きな有名人
遠藤ミチロウ、岡江久美子

新着情報