スタッドレスへの過信も原因か
大型用のスタッドレスもあって、一般的なレベルの雪道などでは十分に性能を発揮してくれる。ここに原因があるという意見があって、性能がよくなったぶん、まだ大丈夫と思ってしまうというものだ。昔はそれほどよくなかったので、早めにチェーンを付けるのが当たり前で、それゆえ立ち往生を回避できた。
運賃が削られ、燃料も爆上がりしている昨今、古いスタッドレスタイヤを使い続けているのではないかという説もあるが、トラックは日々走り続けているので乗用車のように何シーズンも同じタイヤを使い続けることはない。またそこをケチってトラブルになれば、それ以上の損失にもなりかねないので、きちんと交換しているという声もあった。もちろんなかには、コストを抑えるために交換しないとか、夏タイヤでチェーンを巻けばいいと思っている運送会社もあるにはあるだろう。
そもそも、何トンという大量の荷物を積んでいるのだから、想定外の雪があっという間に降り積もれば動けなくなるのは仕方がないのかもしれない。フル積載の車両を見ているとドライでも走り出しはやっとこさ、といった感じのこともある。それが雪道ならば、チェーンを巻いていても発車しないことも十分ありうる。また空荷でも、昨今のトラックは軽量化が進んでいるので、タイヤの面圧が小さくてトラクションがかからないことも原因としてあるようだ。
いずれにしても、単純な準備不足や油断だけが原因ではないし、急速に降り積もる場合、除雪や融雪剤の散布も間に合わないなど、対策も難しいというのが正直なところだろう。