この記事をまとめると
■クルマの内装は劣化するものがある
■劣化の症状とその対処法を紹介
■内装は複雑な形状でさまざまな素材の集合体なのでリペアはけっこう大変
放っておくと症状は悪化するばかりなので早めの対処を
クルマの内装も劣化するというと驚くだろうか。汚くなったり、色が変わる程度はイメージできるかもしれないが、いわゆる旧車だけでなく、比較的最近のネオヒストリックでも、ダッシュボードに亀裂が入ったり、ゴムにヒビが入ったり、樹脂部分がベタベタしたりする。内装なので走りには直接関係ないとはいえ、手に触れたり、目に入ったりするだけに気分はよくない。今回はその対処法を整理してみた。
ダッシュボードの割れやヒビ
1970年代までのクルマはけっこうなるし、それ以降でも車種によってなることがある。細かいヒビ割れではなくて、真ん中に大きな亀裂が入って真っぷたつ状態だ。こうなると新品にするのが手っ取り早いが、もちろん新品が手に入ることはまれだし、人気車であればリプロが出ていることもあるが、これとても一般的にはない。
そこで行うのがパテで埋めて、表面を塗装して仕上げるという補修法。問題は表面のシボ(シワ)の再現だが、これはパテが乾く前に似たような感じに模様を付けていく。パッと見わからないぐらいには直せるが、根本的に素材の問題なのでまたほかの部分が割れることも考えられる。その場合はシートを貼るなどで対処する。ちなみにアメリカだと、ダッシュボードにすっぽり被せる純正調のカバーというのが売られている。
樹脂のベタベタ
日本車はあまりならなくて、ヨーロッパ車によく見られる。すごく古いモデルではなく、20年ぐらい前のそこそこ古いクルマでけっこうなる。ベタベタ病とかネチャネチャ病と呼ばれていたりする。原因は紫外線のダメージを和らげたり、ソフトな風合いを出すために塗られたプロテイン塗装で、塗料に牛皮などに由来するタンパク質を混ぜたもの。
対処法としては特殊な溶剤、もしくはアルコールで拭いて取り除くしかない。というか、DIYでも取り除くことはできるので、頑張ればリペア完了だ。