年収の5分の1が維持費に消えることも
4つ目は、年に一度支払うことになる自動車税。エコカー減税に適合した新車を購入した場合には、登録翌年度のみ減額になりますが、その後は正規の税額を支払うことになります。税額は排気量によって細かく区分されていて、2万5000円〜11万1000円まで。アクアの場合は1リッター超1.5リッター以下に区分され、税額は3万500円となっています。
5つ目は、新車で購入したら丸3年、中古で購入したら丸2年ごとに受けなければ乗り続けることができない、車検の費用です。この時に、必ず必要となる法定費用として、自動車重量税、自賠責保険料、検査手数料となる印紙代があります。自動車重量税はエコカー対象かどうか、初年度登録から13年経過、18年経過という条件と、車両重量が500kgごとの細かな区分によって税額が決まっています。アクアの場合はエコカー対象で車両重量が1500kgまでに相当するので、税額は1万円。新車購入から1回目の車検の重量税は免税となっていますが、2回目からは支払うことになります。
自賠責保険料は自家用乗用車と軽自動車で金額が変わりますが、アクアの場合は次回の車検までの24カ月分で2万10円です。検査手数料も軽自動車、5ナンバーの普通自動車、3ナンバーの普通自動車の区分や、車検を受けるのが指定工場か認定工場で金額が変わりますが、指定工場の場合は1200円となっています。このほか、車検を代行してもらうと相場として3万円ほどの費用が加わります。
6つ目は、これは必須というわけではないですが、高速道路を使えば有料道路代、どこかに駐車すれば駐車場代もかかります。コロナ禍以前は有料道路代にもETCを利用することで休日割引などが適用され、かなり減額されていたのですが、現在は正規料金を支払うことになりますので割高感がありますね。仮に、東京ー御殿場を月に一度、往復した場合には、年間の有料道路代は2620円(片道)×24回で6万2880円かかります。
それでは、ここまで算出した維持費を年間の総額にしてみましょう。車検費用は3年分として割り、1年分を2万400円として計算すると、維持費の総額は41万8559円となりました。なんということででしょうか。月額にすると3万4879円ですが、もし新車をローンで購入した場合には、その金額がプラスされますからお給料に占める割合はかなり高くなってしまいます。年収200万円と言われる時代に、その5分の1強をクルマの維持ために費やさなけれなならないなんて、ちょっとありえないですね。
ただ、算出した維持費のうち、大きな割合を占めているのが駐車場代と各種税金。実家などで駐車場代が浮くだけでも、負担はかなり軽くなりますが、やはり税金が高すぎるという印象は否めません。購入時に消費税を支払っているし、ガソリン代にも税金が加算されているし、自動車税や重量税で何重にもむしり取られているのと同じです。これはぜひ声を上げて、税金撤廃や減額につなげたいですね。
仮に駐車場代がかからない環境にあり、自動車税がなくなるとすると、年間の維持費は一気に軽くなって18万59円に。月額にすると1万5004円の負担ですから、これならちょっと現実味を帯びてくるでしょうか。ぜひ、エコドライブで低燃費に走るなど自分でも賢く維持費を抑えて、愛車との新生活を手にしてほしいと思います。