この記事をまとめると
■スズキとしては意欲的な3ナンバーセダンとして2009年に登場した「キザシ」
■発売前の2007〜2008年には3つのショーモデルを発表するほど気合いが入っていた
■2009年から2015年までに3379台が日本発売され、その約4分の1は警察車両だった
初代が最終モデルとなってしまったスズキ・キザシ
クラウンやスカイラインのように、半世紀以上も現役を続けているロングセラーがある一方で、たった1代で消えてしまったモデルも数多くある。スズキが2009年に発売したキザシもそのひとつ。ボディサイズもエンジンの排気量も3ナンバー枠という、スズキとしては画期的な内容のセダンだったが、後継車を迎えないまま販売を終えてしまった。
なぜ小さなクルマを得意とするスズキがキザシを出したのか。疑問に思う人もいるだろうが、このメーカーのヒストリーを眺めると、理由が浮かび上がってくる。
スズキは1981年にGMと資本提携した。これ以降、グループの中で小型車を担当するようになり、スイフトの前身にあたるカルタス、長年スモールSUVとして親しまれたエスクードが生まれた。
このうちカルタスは2代目でセダンを追加。日本ではカルタスエスティームと呼ばれた。3代目では旧型も併売していた関係でカルタスクレセントと名を変え、ワゴンも加わっている。