
この記事をまとめると
■キャンプブームの影響でバンが流行っている
■ルノーのカングーに採用されている観音開きドアは人気が高い
■日産にもかつて観音開きドアを持ったバンがあった
今、観音開きのバンが流行っている!
ルノー・カングーの人気は高まる一方だ。現行型の実質的なファイナルエディションといえる「リミテッドディーゼルMT」は400台限定が即完売、中古車市場では新車時を超えるプレミア価格で取引されている。
そんなカングー人気の秘密は、バックドアの使い勝手にあるというファンの声も多い。左右に分かれて開く観音開きのドアは、カングーのスタイリングにおけるチャームポイントとなっている。国産・輸入車問わず同じくらいの価格帯や車格のライバルモデルは、上にヒンジがついているバックドアとなっている。それはそれでアウトドアでは雨宿りができるなど便利な部分もあるが、観音開きゆえのキュートなスタイルには敵わないというのが市場の判断だ。
ところで、この観音開きのバックドアというのはルノー・カングー独自のアイディアというわけではない。カングーが商用車をベースにしているというのはよく知られていることだが、欧州で「フルゴネット」スタイルと呼ばれる商用バンでは昔から観音開きのバックドアは定番アイテムとなっている。
フルゴネットスタイルというのはステーションワゴンのような乗用車ベースのワゴンや、かつて日本ではライトバンと呼ばれた商用バンをベースに、Bピラーから後方のラゲッジ部分を箱状に膨らませることで積載性能を大幅にアップさせたモデルのこと。ヨーロッパ、とくにフランス車を中心に1950年代から時々の実用車をベースに生み出されていた。