ミニバンの鉄板オプションだった「後席の画面」が人気薄になったワケ (2/2ページ)

テレビではなくネットのコンテンツが見たいという事情も

 そもそもいまどきの子どもたちはテレビを家族全員で視聴するといった習慣は、いまの大人が子どものころほどありませんし、各々が個別のタブレットでテレビ放送ではなく、ネットを活用して見たいものを見ているようです」と説明してくれた。

 世相の変化とテクノロジーの進化がミニバンの名物装備ともいえた、リヤエンターテインメントシステムをある意味脇に追いやったような印象を受けた。そもそも、リヤエンターテインメントシステムは、大画面ディスプレイなどを装着するので、いざ着けるとなれば、かなり高額となっていたので、ミニバンを購入する親としても負担軽減となるのは間違いない。一方でディーラーとしては高額なオプションだっただけに惜しいことになったと考えているかもしれない。

 カーナビについても、いまどきの若い世代はインパネに入力端子のある7や9もしくは10インチ当たりのディスプレイがあれば、自分のスマホでナビゲーションアプリを起動させ、それをディスプレイに表示して使用するのが目立っている。

 いまどきは、新車の納期遅延も目立っているが、カーナビの納期遅延のほうがさらに深刻ともいえる状況となっている。車種にもよるようだが、「メーカーは大画面カーナビの生産を優先しているようで、7インチ画面のカーナビは、まず軽い納期遅延傾向の新車の納車にも間に合いません」とは前出セールスマン。筆者の周辺では「いまのカーナビの納期遅延が、さらにカーナビ離れを助長するのではないか」という話にもなっている。

 我われの生活習慣の変化などがクルマの装備に影響を与えている、そんなことを改めて確認したような気分になった。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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