この記事をまとめると
■大阪オートメッセ2022が2年ぶりに開催された
■日産京都自動車大学校は学生が製作した4台のカスタムモデルを展示
■新型フェアレディZのデザイナーが驚いたモデルもある
Z34をベースに432Rを作り上げた
2月11日(金・祝)から13日(日)までの期間、インテックス大阪で開催された「第24回大阪オートメッセ2022」において、4号館にブースを構える日産京都自動車大学校は、日産車をベースに同校の学生が製作した、計4台ものカスタムカーを出品。いずれも若い学生たちにとって新鮮ながら、オヤジ世代にも刺さる力作ばかりだ。
東京オートサロンでも展示された、6代目Z34型フェアレディZをベースに初代S30型の伝説的レースベース車「432R」の外観を再現した「S340Z」は、3号館の日産自動車ブースにも7代目となる新型をベースに「432R」の外観を再現した「カスタマイズドプロト」が参考出品されていることもあり、ここ大阪でも注目の的に。
なお、同校の講師と新型フェアレディZのデザイン担当者それぞれに聞いたところ、事前に情報共有はしておらず、オートサロンの現場でお互いの実車を見て度肝を抜かれたそうだ。そしてここオートメッセの場で新型Zのデザイン担当者は同校ブースを訪れ、「クルマのデザインではなく整備や修理、カスタマイズを学ぶ学生がここまで仕上げたのは凄い」と絶賛している。
そんな「S340Z」以外の3台は、いずれも今回のオートメッセが初公開。このうち「ハコスカ」こと3代目スカイラインをモチーフにした2台は、昨年度に卒業した学生が製作したもので、昨年のオートメッセがコロナ禍で開催中止となったため、今回が一般へのお披露目の場となった。
ワゴンボディの「ラコスカ」は、クロスオーバーワゴンの先駆けとも言えるラシーンをベースに、フロントセクションをハコスカのものに一新。ただしそのままではラシーン本来のものを用いるキャビンまわりの形状に合わないため、ボンネット後部にはラシーンのパネル、フロントフェンダー後部にはオリジナルで製作したパネルをカットのうえ合わせることで、ボディ全体の違和感を軽減した。
リヤもハコスカのテールランプを装着するためフェンダーやバックドアを加工している。なおリヤバンパーはムラーノのものを流用しているそうだ。
この「ラコスカ」はインテリアも見所で、シートをすべてブラックのレザーに張り替えのうえトリムやパネル類もブラックに統一。ステアリングホイールは「ダットサンコンペ」に交換されているが、これが密かな苦心作で、ボス径がラシーンと合わなかったためステアリングコラムを大改造したという。