コンセプトが謎すぎて大ヒットには至らず
ルノー・アヴァンタイム
1999年のジュネーブショーでコンセプトモデルがお披露目されたルノー アヴァンタイム。当時、このモデルが実際に販売されると思った人はどれほどいただろうか。
当時のルノーのミニバンであるエスパスをベースとしているが、ドアは左右の大きな2枚とリアゲートのみの3ドア。ルノー自身は「クーペ」と呼んだアヴァンタイムは、ピラーレスのサイドウィンドウと大型サンルーフを一気に開放する「オープンエア」モードが用意されるため、カブリオレ的な要素を含んでいるのかもしれない。
ただし、ミニバンベースであるものの、シートは2列の5名乗りとなっており、エンジンは207馬力を発生する3リッターV6を搭載するものの、車両重量は1.8トンに迫るために決して俊足でもないから、クーペと言いながらもスポーティなモデルでないことは明白という、なんとも不可思議な1台となっていた。
三菱 ギャランスポーツ
ギャランと言えば、ランサーエボリューション登場前は三菱のラリーベース車として、セダンでありながら高いパフォーマンスを持つモデルと認識されていた。そんなギャランの7代目モデル途中に、突然追加された謎モデルがギャランスポーツである。
このギャランスポーツは、欧州市場で販売されていた5ドアハッチバックモデルがベースとなっており、VR-4と同じ2.5リッターV6ターボエンジンを搭載しフルタイム4WDとしたホットモデル「スポーツGT」もラインアップ。
当時流行していた“速いステーションワゴン”ブームに乗ろうと、苦肉の策で導入したというのが最大の理由と言われているが、なぜか大型バンパーガードやルーフレールが標準装備となり、リヤにはそれに似つかわしくない大型リヤウイングが備わり、なんともちぐはぐな仕上がりとなってしまっていたのだった。