走り出す前の動作でも「異変」はわかる! 家族が高齢者に「免許返納」を促すべき「チェックポイント」とは (2/2ページ)

サポカーに頼っていいのは最低限の安全確保が自分でできる人だけ

 要は、法令順守ということなのだが、数十年に及ぶ運転経歴から、ひとつひとつの運転操作の仕方が曖昧になり、確認したり意識したりという行為がないがしろになることが、事故につながりやすい。

 そうした確認や意識することに数秒の時間を要したとしても、事故となって何時間も現場検証で拘束されたり、何日も賠償のために時間を費やさなければならなくなったりすることを思えば、わずか数秒の安全確認は、どうということのない時間だ。それでも、人間はコンマ数秒の時間を認識できるので、数秒という時間さえ、じれったくなるものだ。高齢になり、気が短くなるとなおさらかもしれない。

 だが、安全にクルマの運転を続けるための対処法だということを、運転者に理解してもらうことが大切で、そこは家族も協力できることではないだろうか。注意すればわかるはずということではなく、互いに納得する対話が不可欠だ。そのうえで、万一の事故を予防する機能が、運転支援装置であると考えるのがよい。サポカーであれば、どんな運転の仕方でもかまわないということではない。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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