日本仕様がないなら作ってしまえ! 右ハンドルの「レクサスLM」は純正パーツ移植のアルファードだった

この記事をまとめると

■「大阪オートメッセ2022」横浜ゴムのブースに右ハンドルのレクサスLMを発見

■正体は、ステアリングを含めてレクサス純正パーツを移植したアルファード

■「アドバン レーシング Oni2 プログレッシブ」のプロモーションのために製作された

アルファードに対するカスタム熱が高まっている!?

 トヨタ・アルファード/ヴェルファイアのアジアン兄貴として、中国や東南アジアで熱く支持されているレクサスLM。日本でも待望論のある高級ミニバンだが、そんなレクサスLMがしれっと大阪オートメッセ会場の1号館、アドバンこと横浜ゴムのブースに展示されている。いくら大阪が上海や北京から遠くないとはいえ、右ハンドル仕様のレクサスLM(右ハンドル仕様は香港向けモデルのみ)がいるのは、やはりただごとではない。

 どういうことなのか? アドバンのブースでスタッフに話を聞いてみたところ、こんな事情が浮かび上がってきた。

 置かれているレクサスLM自体はアドバンの所有するデモカーで間違いなく、「アドバン レーシング Oni2 プログレッシブ」のプロモーションのために製作した1台だ。

 だが、レクサスやメルセデス・ベンツやロールスロイスなど、超高級車のカスタムで知られるアーティシャンスピリッツの協力を得て、レクサスLMのパーツを用いてコンバートしているという。つまり、ベース車両は右ハンドルのアルファードだが、ステアリング自体も実車のレクサスLMから移植されており、それで窓から中を覗いても右ハンドル仕様のレクサスLMに見えたというワケだ。

 30系アルファードをレクサスLMフェイスにするコンバージョン・キットはさまざまなカスタムショップから発売されている。とはいえ純正パーツでも実際に国内仕様のアルファードに移植するには、相当な労力を要するとか。ボンネットからグリルにバンパー、ホイールハウスや灯火類まで、ボルトオンで済むところもあるが、形状や取り付け位置の異なるものも多いためだという。

 今回、アドバンがレクサスLMを選んだのは、もう1台のデモカーであるN-OneモデューロXとの兼ね合いとして、デザイナーが決め打ちだったそうだ。Oni2を履かせた大小のクルマという両極端のスタイルを示すことで、新しいホイールのメリハリと幅広さを表現したかったという。

 そこで、いまやコンプリートカーとして「ブラックレーベルLMコンバージョン」を展開するアーティシャンスピリッツに、白羽の矢が立ったというワケだ。

 それだけ、アルヴェルのオーナーの間でカスタム熱が高まっていること、より高級化への志向が強いこと、レクサスLMへの期待は膨らむ一方ということだ。


南陽一浩 NANYO KAZUHIRO

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