じつは日本の匠が作ってる! F1への独占供給も決定した世界的ホイールの「BBS」とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■高級ホイールの代名詞的存在が「BBS」だ

■2022年からはF1やNASCARで使用されることも決まっている

■元はドイツの会社だったが、現在は日本の富山県で作られている

よく耳にする「BBS」とはどんなメーカーなのか

 クルマ好きならば、BBS(ビー・ビー・エス)という名前を知らない人はいないはずだ。世界的に有名なホイールメーカーである。

 そのBBSがまた、快挙を成し遂げた。トップカテゴリーのモータースポーツでの独占供給が決まったのだ。BBSジャパンが、F1世界選手権に参戦するすべてのマシンに対して、2022年から20025年までの4シーズンに渡り、BBSが独占的にホイールを供給することを正式発表した。

 本来、F1の新レギュレーションによる13インチから18インチへのホイール径拡大については2021年シーズンからの導入が予定されていたが、新型コロナ感染症ウイルス拡大の影響で2020年から2021年にかけて、レース開催者や部品供給企業などに大きな影響が出たため、BBSの18インチホイール供給は予定より1年遅れた形だ。

 また、アメリカのNASCARでもBBSはコンペティションパートナーとなり、NASCAR統一ホイールを2022年から2024年まで3シーズンの独占契約が結ばれた。

 近年、F1など世界トップカテゴリーでは、チームの資金力差がラップタイムやレースの勝敗を大きく左右するようになり、レース内容は一部のチーム間に偏った争いになっていた。そのため、各レース団体では、ホイールを含めたレース関連部品のワンメイク化によるチーム運営コストの削減と、よりコンペティティブなレース内容への転換を模索しているところだ。

 そうした時期だからこそ、F1やNASCARでワンメイクホイール提供者となることは、ホイールに対する信頼性と性能に対して、レース団体、チーム、そしてファンからの指示を得た証明であるといえる。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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