異業種とのコラボや専用アプリでさらなる活性化へ! スーパーフォーミュラが2022年シーズンの活動内容を発表 (2/2ページ)

新開発のアプリでオンボード映像を見られる!

 そしてもひとつ注目なのが、デジタルトランスフォーメーションの一環としての新たな取り組みである「SFgo」(エスエフゴー)と呼ばれるAndroid/iOS向けのスマートフォンアプリの導入だ。2022年はテスト期間として開発サポーターによる試験導入が行なわれる予定で、正式導入は2023年となる。

 これは、スマートフォンのアプリを利用して、出走するマシンのオンボード映像やマシンデータなどをリアルタイムに見ることができるという、臨場感たっぷりな映像配信サービスだ。

 ちなみに、先に述べた通りこのアプリの正式導入は2023年からを予定。なので、2022年は開発期間と位置付けられた試験導入の年なのだ。このような事情があることから、運営側はこのアプリの開発に協力してくれるファンを募集する計画であることを発表。最大300名のファンを「SFgo開発サポーター」として募集する。募集は2022年1月31日~2月28日の約1か月の予定で、300名を超えた場合には抽選だ。抽選結果の発表は3月中旬を予定しており、参加費として5000円(年間費用)がかかる。ただし、この開発サポーターとなった場合は、アプリを先行で体験できる以外にも、スーパーフォーミュラに関するイベントに特別招待なども計画しているとのことで、決して高いサービスではないだろう。

 また、スーパーフォーミュラの公式YouTubeにも1月31日よりプレミアム会員の制度が導入されるとのことだ。エントリープランとプレミアムプランがあり、予選やレースLive中継を見ることができるエントリー会員は月額90円、全レースのアーカイブや、F2000時代以来の過去のアーカイブや各種企画コンテンツを見ることが可能なプレミアム会員は月額490円というリーズナブルな価格が設定されているのも、今年のスーパーフォーミュラの大きな特徴だろう。

 今回の会見では、2021年度チャンピオンであるTEAM MUGENの野尻智紀選手や、TEAM IMPULの関口雄飛選手、オンラインにて同チームの平川 亮選手らも参加し、「SUPER FORMULA NEXT 50」の取り組みに関する感想や今後の目標など、意気込みを語ってくれた。選手のなかには、「「SFgo」によって自分のマシンデータをライバルチームに確認されるのがヤですね(笑)」と、冗談混じりの率直な感想を聞くことができた。

 そのほかにも、スキンヘッド姿にタンクトップというインパクト抜群なルックスで登場した「東京大学 大学院 工学系研究科 特任准教授」という肩書きを持つ、研究者であり芸術活動なども積極的に行う光吉俊二さんも登場。光吉さんは、AIなどの分野で、ロボットに人間が持つモラルや共感力をもたらす研究などを行なっている人で、例えば、スーパーフォーミュラのマシンが「まだ行ける!」「怖い」「もっと踏め!」など、そういった感情を今後は「SFgo」などを通じてスーパーフォーミュラを見ている人に届けたいと考えているようだ。実際に、マン島TTを走る電動バイクで実験した実績もあることから、スーパーフォーミュラに他では見られない新たなモータースポーツカテゴリーとしての価値が見出されるかもしれない。

 また、デロイトトーマツ合同会社にて、さまざまな企業のコンサルティングなどを手掛けている三木 要さんも会見に参加し、日本レースプロモーションの代表取締役社長の上野禎久さんとタッグを組んで、さらにスーパーフォーミュラを盛り上げて行きたいと意気込みを語ってくれた。

 いろいろな変更点や新たな取り組みを発表した全日本スーパーフォーミュラ選手権。異業種との斬新なコラボなどによって2022年シーズンはさらに目が離せなくなりそうだ。


新着情報