カーゴモデルが販売されたほかⅢやⅣも計画されていた
また同じタイミングでリヤを荷台ではなく箱型の荷室とした「カーゴ」も登場。これはリヤゲートのほか、左側のサイドウィンドウも跳ね上げ開閉式となっていた。
1999年9月には新たな国内衝突安全基準をクリアするためにマイナーチェンジを実施し、フロントバンパーの大型化や、フロントに備わっていたスペアタイヤを後部に移設するなどの対策を行った。また運転席エアバッグのオプション設定や、キャブレター式だったエンジンを電子制御インジェクションに置き換えるといった排出ガス基準に適合する変更も同時になされ、かなり大掛かりな変更となっている。
ちなみにミゼットIIのコンセプトカーが展示された1995年の東京モーターショーには、ミゼットIIをベースとし、乗用車化して当時流行だったレトロ調なエクステリアとした「ミゼットIII」も同時に展示された。
これはフロント1名、リヤ2名の3人乗りで、運転席側フロントと助手席側後部に1枚ずつドアを設けた変則的な2ドアとなっており、リアシートはたたんで荷室にすることもできるとアナウンスされていた。
さらに1997年の東京モーターショーでは、ミゼットIIIの発展版として「ミゼットⅣ」が登場。こちらはミゼットIIにかなり近いルックスで、ミゼットIIIと同じ3人乗りレイアウトながら、助手席側を2ドアとするなどかなり現実的な仕上がりとなっていたが、結局ミゼットIII共々市販されるまでには至らなかった。
さすがに当時としてもかなり尖ったモデルであり、他メーカーが類似の後発モデルをリリースしないのも当然と思っていたが、現在のマイクロシティコミューターを見ていると、ミゼットIIのコンセプトもあながちナシではないなと思う次第。もしかしたら時代を超えて電気で走る「ミゼットV」が登場する日が来るのかもしれない?