シボレー・ニーヴァと名乗るモデルも登場
ラーダ・ニーヴァは東西冷戦が激しかった1980年代に日本でも輸入販売が始まり、断続的であるが、いまもなお販売されている。販売開始当時クルマオタク少年であった筆者は「さすが冬の厳しいソビエト(当時)のクルマらしく、ヒーターの効きはいい」といった記事を読んだ記憶がある。
その後アフトヴァースとGM(ゼネラルモーターズ)の合弁会社が設立されると、それまでのニーヴァとは異なるモデルが“シボレー・ニーヴァ”と名乗るようになり、元祖ニーヴァは“ラーダ4×4”となったのだが、ロシア本国のラーダのウェブサイトを見ると、シボレー ニーヴァは“ニーヴァ トラベル”、4×4は“ニーヴァ レジェンド”となっている。トラベルは顔つきがかなり変わっているが、レジェンドのほうは1977年のデビュー以来、ほぼその姿を変えずに生産が続けられている。2018年に開催されたモスクワモーターショーでは後継モデルのコンセプトカーが発表されており、現行モデルは2026年で生産終了になるとの情報も入っている。
ソビエト時代は厳しい共産主義政権が続いていたが、ロシア人はクルマ好きなようで、筆者がモスクワを訪れると毎回出かけるレトロ自動車博物館には、数多くのソビエト時代の乗用車や商用車、トラック&バスなどが展示されている。
本校執筆時点ではウクライナ問題がかなりきな臭い状況となっているが、安倍元首相とプーチン大統領の友好関係も功を奏したのか、ロシアのひとたちは筆者が日本人と知るとじつにフレンドリーに接してくれる。クルマ好きな国民性というのもひしひしと伝わってきて、個人的には非常に好感の持てる国だけに、いまの緊張状態は非常に残念なことだと思っている。