トヨタ、日産と続けばお次はホンダのあのスポーツカー
オートサロンにはミニバンやSUV、軽自動車から旧車まで様々なカスタムカーが並んでいるが、やはり主役はスポーツカー。というわけで、トヨタ、日産につづいてホンダ・ブースを訪れれば、そこには今年中に市販予定の次期シビックタイプRのプロトタイプが、カモフラージュ柄のまま展示されていた。
そのカモフラージュは、歴代シビックタイプRのシルエットやロゴをモチーフとしたもので、新型タイプRのメカニズムについては謎の部分が多いものの、「サーキットベスト」、「FF世界最速」といった歴代モデルの目指した世界は受け継いでいることは確実だ。
ボディは明らかに標準車よりはワイドで、フロントの開口部も大きくなっている。ホイールは19インチにインチダウンしているが、タイヤは265/30R19というサイズで幅を広くしているあたりはエアボリュームを稼ぐことで、幅広いシチュエーションで路面を掴むことを狙っていると感じさせる。
パワートレインについては、ほとんどシークレットだが、センター出しマフラーが3本テールとなっているあたりから進化したターボエンジンとなることは間違いないだろう。気になるのはトランスミッション。オートサロン会場で流された開発シーンを撮ったムービーではインカー映像でもあえてシフトまわりを映さない画角となっていた。順当にいけば6速MTなのだろうが、市販時にどんなトランスミッションを採用するのか楽しみになってくる。
ホンダのブースには、もう一台の市販目前モデルが展示されていた。それがホンダアクセスの知見が盛り込まれたコンプリート仕様の「ヴェゼルe:HEVモデューロXコンセプト」で、その姿はほぼ量産といえるレベルだった。
ちょっと奥まったところに展示されていたので、見逃してしまったという人もいるかもしれないが、おそらく発売まで半年以内といえそうなクオリティだった。これまでのモデューロXシリーズと比べて、全体に丸みを帯びたスタイリングは新世代を感じさせるものだが、エアロダイナミクス性能によってハンドリングを向上させる「実効空力」コンセプトは不変だという。
最後に紹介する、市販目前モデルが三菱自動車ブースの「K-EVコンセプト Xスタイル」。
前々から噂された軽EVが、その姿を現した。基本的な外観はeKクロスとの共用部分が多く見えるが、フロア下に張り出したバッテリーケース、急速&普通充電口が並んで置かれた充電リッドなど電気自動車ならではの特徴を間近に見ることができたのは、購入を検討しているようなユーザーにとっては貴重な機会となったことだろう。
もう一台、いかにもオートサロン的なショーモデルとしてアウトランダーPHEVをワイドボディ化した「ビジョン・ラリーアート・コンセプト」も展示されていた。
同社がラリーアート・ブランドを再発進させた中で、アクセサリー販売だけにとどまらず、かつてのようにラリーアートバージョンといったグレード展開を予感させるコンセプトカーだが、このまま市販につながることはなさそうだ。