この記事をまとめると
■ソニー損保が新成人を対象にカーライフ意識調査を実施
■「現在欲しい車」で第一位に輝いたのはトヨタ・アクア
■このアンケートからわかることについて解説する
「1カ月にかけられる金額」の平均は1万5910円
「成人」となる年齢が18歳に引き下げられ、2022年は20歳で「成人」となる最後の年となりましたね。そんな新成人のカーライフ意識調査を行なったソニー損保のアンケートで、「現在欲しい車」で堂々1位に輝いたのは、トヨタ・アクアでした。この結果に、皆さんはどんな感想をお持ちでしょうか。意外ですか? それとも予想どおりでしょうか?
ランキングは男女総合で15位まで発表されているのですが、面白いのは国産車だと車名単体でのランクインですが、輸入車の場合はブランドごとのランクインとなっており、知名度の差がうかがえます。それでも、2位につけたのは男性の票を多数獲得したBMW(1シリーズ/3シリーズなど)。3位にやはり男性からの支持が厚いレクサス(RX/NXなど)、4位にフォルクスワーゲン(ポロ/ゴルフなど)、5位にメルセデス・ベンツ(Aクラス/Cクラスなど)、6位がアウディ(A1/A3など)と続きます。そして7位プリウス、8位ノート、9位アルファード、10位がポルシェ(911カレラ/カイエンなど)、11位N-BOX、12位フィット、13位86、14位GT-Rと、国産コンパクトだけでなくスポーツカーが入っているのは興味深いところ。そして15位がフェラーリ(カリフォルニア/ラ・フェラーリなど)となっています。
ただこのランキングは、男女別にするとかなり異なる結果になるのが面白いところ。男性のほうは、1位がBMW、2位がアクアとなるくらいでほぼ総合順位と顔ぶれは変わらないのですが、女性のほうを見てみると、1位アクア、2位ラパン、3位ノート/タント(同位)、5位N-BOXと、手頃で実用性の高いコンパクトカーや軽自動車がズラリ。6位がフォルクスワーゲンというのが唯一の輸入車で、7位プリウス、8位ハスラー、9位がフィット/マーチと、すべて300万円以下で新車で買えるモデルばかりになっているのです。
この結果を踏まえつつ、最近の若い世代が発信するSNSなどのクルマに関する投稿やコメントなどを分析していくと、今の若者がクルマに何を求めているのか、どんな価値観を持っているのかが少しずつわかってきます。
1つ目は、「欲しいクルマと買えるクルマは別」と割り切っている人と、「多少ムリをしても憧れのクルマに乗りたい」という人が二極化しているということ。30年前の若者は、衣食住にかけるお金を削ってでも、いいクルマに乗ることがカッコイイという価値観でした。でも今は、スマホやゲームにお金がかかるし、物価も上がる一方だし、ということで、どうにかしてクルマにかけるお金を捻出するとしても、ここまで。という限度がはっきりしている人が多いようです。
アンケートでも、「車がある生活をするにあたり、1カ月にかけられる金額」として出た結果は平均が1万5910円となっています。そうなるとおのずと、ローンを組むにしても月々の支払額は、ガソリン代、保険代などを差し引くと数千円といったところになってくるでしょう。ランキングを見ると、こうした傾向はとくに女性に強いと感じられ、男性はまだ「多少ムリをしてもいいクルマに乗りたい」と考える人の割合が多いと言えそうです。