ETC2.0への一本化が決定
聞き慣れにないのが2ピースと3ピースで、いわゆる一体型とアンテナ分離型のことを指す。一体型だと1ピースなのでは? と思うが、ETCカードも構成品のひとつとして数えるので、本体とカードで2ピースということになる。大きな違いはアンテナで、2ピースに対して、3ピースはアンテナが別だ。2ピースはアンテナが一体ということで取り回しがいい一方、受信環境のいいところに設置する必要があるので、インパネの上などに本体がくるので目立ってしまうのはデメリットになる。
3ピースはアンテナが別なので、本体は目立たないところに設置してアンテナだけフロントガラスに装着すればいいので見た目もスマートだ。ただ取り付けは電源とアンテナのふたつを配線しないといけないので、少々面倒ではある。
タイプ以外に、システムについても注意点がある。2014年に開始されたETC2.0(それまではITSスポットとして運用)は、双方向通信が可能なことから渋滞情報などを得ることができるため、2022年3月31日には従来の光ビーコンでの渋滞情報取得をやめ、ETC2.0に一本化される予定だ。光ビーコンのサービスは絶対必要という人はあまりいないとはいえ、機能が欠けるのは気分がよくないかもしれない。ETC2.0に一本化といっても、渋滞表示には連動可能なカーナビやスマホが必要なのもハードルが高いというか、考えものだ。
料金収受システムをそのほかのシステムと連動してひとつのプラットフォームにするのは世界でも初めての試みと胸を張りつつも、ETC車載器選びにも今後は影響を及ぼす動きは増えるかもしれない。ちなみに本サイトでも、電波法関連法令の改正で、一部の ETC 車載器が2022年末に使用できなくなるとリポートしたが、新規格への移行期限が「当分の間」となったので、とりあえずは利用可能となっている。