「電力供給に不安があるのにEV化は大丈夫?」なんて声が出るのは政府のだらしなさ! 自動車メーカーだけでは解決できない電気自動車の普及 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■電力供給がひっ迫する中、EVを増やしても大丈夫なのかという声も上がっている

■国民には電動化の可否がわからないという人も少なくない

■政府は強いメッセージを発するべきだ

電気自動車を増やして大丈夫なのか? という疑問も

 気候変動による気温上昇が注目される昨今だが、それでもここ最近は寒い日が続いている地域が大半であろう。降雪地域の積雪もハンパないものとなっており、「これで本当に地球の平均気温は上昇しているのか」とも思ってしまう。ただ、筆者の地元では、幼いころには農閑期になると、水の引いた農業用水に残った大きな水たまりに、立っていられるほど分厚い氷ができたものだが、いまは氷自体がほとんどできなくなったので、確かに温暖化は進んでいるのだなあとは感じている。

 電力会社の多くではウエブサイトに“でんき予報”というものを掲載している。その日の電力需給状況を知らせるもので、需要のピーク時と使用率のピーク時という形で掲載されている。年明け早々のある日、いくつかの電力会社のでんき予報を見たのだが、需要のピーク時、使用率のピーク時ともに、82%、88%、89%となっていた。これらの数値では安定的な需給状況とされており、93%を超えるとやや厳しい需給状況となる。しかし、ひとたび厳しい寒波が到来すれば、たちまち暖房利用などによる“電力供給のひっ迫”がメディアで報じられる。そして電力供給に余裕のある地域の電力会社から融通され、問題解決が図られている。

 このようなことは何も冬季だけではなく、酷暑となれば同様のことが発生する。いまは気候変動で“春”や“秋”といった季節があまり感じられなくなっているので、年間を通じてかなりの時期を“電力供給のひっ迫”というものを意識して生活しなければならないといっても過言ではないだろう。

 このような状況下、筆者がよく聞かれるのが「こんな電力供給状況で、電気自動車を増やして大丈夫なのか?」という質問である。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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