日本にも世界に誇る有名なコーナーがあった!
一方、WECの名物ラウンド、ル・マン24時間レースが開催される「サルト・サーキット」もフランスを代表するコースのひとつで、なかでも右コーナーの“テルトル・ルージュ”、その直後に待ち受けるロングストレートの“ユノディエール”、ユノディエール直後の右コーナー“ミュルサンヌ”などは同コースの名物スポットで、これまでさまざまなドラマが誕生してきた。
また北米のサーキットに目を向けるとアメリカの人気シリーズ、ウェザーテック・スポーツカー選手権の1戦が開催されている「ラグナ・セカ」もアメリカを代表するロードコースのひとつで、なかでも“コークスクリュー”と呼ばれるダウンヒル区間は同コースの最大の名物にあたる。下りの急勾配のなか、ターン8からターン9まで左、右、左コーナーが連続することから、まさにジェットコースターのような感覚で、度胸と正確なドライビングが求められるセクションだと言えるだろう。
そのほか、ニュルブルクリンク24時間レースの舞台、「ニュルブルクリンク」は全長20kmのノルドシェライフェと全長5kmのGPコースを組み合わせたロングコースで、なかでも、イン側がコンクリートで舗装されたバンク上の低速コーナー“カルーセル”が名物コーナーとして定着している。
さらにマカオGPの舞台となっている市街地サーキット「ギア・サーキット」もアジアのモータースポーツシーンを代表するコースで、カジノホテル前の“リスボア・ベンド”や超低速コーナーの“メルコ・ヘアピン”が同コースの名物コーナーだ。
もちろん、最も身近な日本のサーキットにも名物コーナーが設定されており、F1の日本GPの舞台となっている「鈴鹿サーキット」であれば超高速コーナーの“130R”、WECの日本ランド、富士6時間レースの舞台となっている「富士スピードウェイ」では最大のオーバーテイクポイントである“TGRコーナー”(第1コーナー)が名物コーナーにあたる。
世界の各サーキットの名物コーナーは、景観が良かったり、迫力があったり、タイムアップを左右したり、オーバーテイクがみられたりと判断基準は様々で、ファンの見方によっても変わってくるが、いずれもレースファンなら名物コーナーを思い浮かべることが可能で、一度は訪れたいスポットになっている。