四駆やオールシーズンタイヤの性能を誤解している人も
3つめは、ウチのクルマは四駆だから大丈夫と雪道を侮って、走り回ってしまう人。7日のお昼頃、国道1号付近で生垣に突っ込んでいる某4WDモデルを目撃しましたが、残念ながらサマータイヤでした。平地をゆっくり慎重に走る程度は4WDならなんとか走れるかもしれませんが、カーブや坂道、凍結している路面ではいくら四駆だろうと、サマータイヤでは無理というもの。クルマはタイヤが命です。路面と接しているのはタイヤだけなのですから、それがちゃんとしていなければ、いくら四駆だってどうにもならないんですよね。むしろ四駆こそ、早めにスタッドレスタイヤを履いておくべきです。
4つめは、オールシーズンタイヤやスタッドレスタイヤを履いているから平気だと、普段と同じようなスピードで、車間距離を詰めて走る人。これもダメです。雪道を走り慣れていないことを発表しながら走っているようなもの。とくに首都圏では、すべての車両が冬タイヤを履いているとは限らないのですから、自分は大丈夫だからといって、むやみに高速道路に入ったり、橋など凍結しやすい場所を通ったり、交差点で直前までブレーキを踏まなかったり、といったことは大きなリスク。
今回も実際、東京湾にかかる橋「東京ゲートブリッジ」で2台がスリップして立ち往生したことが発端となり、大規模な立ち往生が発生していました。こういう事態の際は、多少時間がかかったとしても、橋を渡らなくても大回りして走れたり、途中で他の選択肢を選べるようなルートを通る勇気がリスクを減らします。高速道路が開通していたとしても、ICの入り口、出口はたいてい坂道ですね。そこでもしかしたらスリップするクルマがいるかもしれない。そう考えて行動するようにしたいものです。また、前のクルマが突然スリップしたとしても、ブレーキが間に合うくらいの車間距離を保ち、スピードも控えめにして走りたいですね。
5つめは、ダメな行為はクルマだけでなく、歩行者にも見られました。それはクルマがちゃんと止まってくれると思い込み、横断歩道の信号が青になった途端に、確認もせずに渡り始めてしまうこと。普段なら、クルマが止まらずに横断歩道に突っ込んでくることなど想像もできないかもしれませんが、雪の日はそれがありえます。
赤信号でクルマがちゃんと停止したことを見届けてから、横断歩道を渡り始めるのがいちばん確実。交差点を曲がってくるクルマも、ドライ路面なら歩行者を待って止まってくれるはずですが、雪の日には勢いづいて止まれず、突っ込んでくる可能性も0ではないのです。寒くて早く帰りたい気持ちもわかりますが、歩行者も雪の日にはしっかりと気を引き締めて、「クルマが止まらないかもしれない」という前提のもとで安全確認をすべきです。
ということで、東京ではまた1月下旬から2月にかけて、雪の予報も出てきていますね。今回の事態を教訓として、次は雪国の人たちに笑われないよう、しっかりと準備をして雪の日を迎えましょう。冬タイヤに交換するのが難しいなら、「降ったら乗らない」を徹底したいですね。