日本での展開がまだ読めないホンダの電動化
EV普及の難しさを経験してきた日産ならではの、現実路線でのEVシフトが進むと予想する。こうした流れに、ルノー日産三菱アライアンスの一員として、三菱が自社の強味であるPHEV(プラグインハイブリッド車)を新型アウトランダーを軸足として着実に進む。
次にホンダだが、当面のところ二刀流で進む。ひとつは、米GMのEVプラットフォーム「アルティウム」を使った中大型のEV。もうひとつは、中国市場を主体に展開するホンダ主導の小型から中型の新作EVだ。
そうした中で、現状のホンダeは欧州市場対応という位置付けであり、日本向けは限定的な販売にとどまる。日本市場では当面、e:HEVを熟成させることになるだろう。2040年グローバルでEV/FCV化100%という目標達成に向けて、本格的なEVシフトをどう日本で展開するのか、その方向性はいまのところ示されていない。
その他では、トヨタと資本提携または技術・事業連携しているダイハツ、スバル、マツダ、スズキが事実上、電動化、自動運転、コネクティビティなどの分野でトヨタアライアンスとなる。
そのため、トヨタアライアンス、ルノー日産三菱アライアンス、そしてホンダという大きく3グループによって、日本市場の電動化に対する競争が今後、激しさを増すことになるだろう。