ストレス発散にひと役買うことも
3つめは、同じくカーシェアで借りて楽しむ人が増えているのが、「車内カラオケ」。これまで、街のカラオケボックスに通って、思いっきり歌ってスッキリしたり、ストレス発散したり、1曲をじっくり練習したりしていた人たちが、やっぱり不特定多数の人が出入りする場所となると、消毒などコロナ対策をしっかりしてくれているお店とはいえ、不安が残る……と考えるのも無理ないですよね。そんな時に、そうだ、クルマのなかなら誰とも会わずに済む! となり、カーシェアなら15分単位など安価でクルマを借りられるため、そこにカラオケマイクを持ち込み、思いっきり歌うという人がじわじわ増えているそうです。
スマートフォンで通信して曲を流せるマイクもあり、年代を問わずマイナーな曲まで歌えるので、家族など親しい人たちと2〜3人でカラオケを楽しむスペースとしても使えますね。また、カラオケではなく1人でじっくり観たい映画やドラマを、誰にも邪魔されずに鑑賞するお部屋として使う人もいるそうですよ。
4つめは、自分だけのコンシェルジュや秘書の代わりとしてクルマを使うこと。最近のクルマはコネクテッド機能が充実してきて、エージェントに話しかけて「今日の天気は?」「最新のニュースを教えて」なんて言うと、すぐに答えてくれます。「駐車場があるイタリア料理のお店は?」なんて質問にもレストランをセレクトして表示してくれるので、移動の時間にいろんな情報を入手し、次の仕事やデートなどに備えることも可能なのです。
また、レクサスなどのようにオペレーターサービスが付いているクルマなら、新幹線や飛行機のチケット、ホテルの手配などもお願いでき、まさに自分だけの秘書が同乗しているようなもの。時間が有効に使え、仕事もきっちりしているので、忙しい人には助かりますね。
5つめは、車中泊がかなり一般的になってきていますが、その進化系とも言える「バンライフ」を楽しむ人も増えてきています。このバンライフはもともとアメリカで流行り出したライフスタイルの1つで、クルマの中を家のように改造して旅をしながら暮らしたり、平日は自宅、休日はバンライフというように生活を2拠点化したり、といった使い方のこと。明確な定義はなく、バンライフには自分のアイディアや好きなものを生かした、いろんなスタイルがあるのも面白いところです。
たとえば中古のハイエースを購入して、後席部分をDIYでログハウス風のお部屋にしたり、趣味のコレクションを陳列するスペースにしてみたり。そのクルマで車中泊やキャンプをしながら、日本一周の旅をしている人もいるのだとか。いちばん多いのは「週末バンライフ」と呼ばれるスタイルで、道具まで一式貸し出してくれるお試し用のレンタカーなどもあります。会社勤めをしながらの初心者でも、これならスタートしやすいですね。
ということで、昭和のエンスーもびっくりの令和のクルマの楽しみ方をご紹介しました。もはやクルマは、走らなくても立派に人びとの役に立ち、楽しみを与えてくれるものなんですね。気になる使い方があったら、ぜひトライしてみてくださいね。