25年ルールが解禁されてしまうので一部車種は高騰に注意
・ホンダ・シビック タイプR(EK9)
シビックタイプRも初代のEK9から、去年の7月販売終了になった5代目FK8まで登場したが、もっともホットハッチとしてのシビックで、しかもタイプRらしいタイプRといえば、EK9に勝るモデルはない。そのEK9がデビューしたのが1997年の8月。
エンジンはタイプR用に185馬力にチューニングされたB16B。ボディは剛性アップと軽量化が図られ、レカロ製バケットシート、モモ製ステアリング、チタン製のシフトノブ、専用カラーのチャンピオンシップホワイトが用意された。
FFなのにアンダー知らずで、よく走り(動力性能)、よく曲がり、よく止まる、最強の一台だった。いまでも人気が高く、中古車価格も非常に高いが、純正補修部品の製廃が多くて、今後維持するのが難しくなりそうだ。
・スバル・フォレスター(初代)
インプレッサベースのクロスオーバー、フォレスター(初代)のデビューも1997年。スバル初の本格的なクロスオーバーSUVだが、プラットフォームだけでなく、エンジンも250馬力のEJ20ターボだったので、かなりスポーツカーに近いコンパクトSUVだった。
デビュー前年には、インディ500マイルの舞台、アメリカ インディアナポリス モータースピードウェイで24時間世界速度記録(ハーマントロフィー)に挑戦し、平均速度180.082km/hのニューレコードも記録している。
・その他
高級ミニバンブームの先駆けとなった、日産エルグランド(初代 E50)も1997年の登場。FFベースではなく、FR(フロントミッドシップ?)レイアウトの大型ミニバンで、3.5リッターV6のVQ35エンジンを積み、走りに余裕があり、月販1万台以上を記録する大ヒットモデルとなった。
またトヨタでは、初代ハリアーもこの年に発売開始。「高級大型クロスオーバーSUV」のパイオニアで、いまの高級SUVブームはこの初代ハリアーからはじまった。
国産車ではないが、GMの100%子会社「サターン・コーポレーション」が作ったサターンが日本に上陸してきたのも1997年。「礼をつくす会社、礼をつくすクルマ」がキャッチコピーで、値引きなしのワンプライス制などで話題となったが、日本では鳴かず飛ばずで、2001年には撤退……。
これも番外編になるが、歴代もっともスポーティーなチェイサー、JZX100チェイサーは1996年のデビューなので、すでに25年ルールが解禁。2.5リッターターボで280馬力のFRセダン。3割が5速MTだったツアラーVの相場は300万円前後になってきた。
これからまだまだ価格が上昇しそうなクルマなので、気になる人はお早めに。