短期間で乗り替える場合は損得勘定に大きな影響を与える
一方、ランドクルーザーに3.5リッターのガソリンターボを搭載するZXの7人乗りは、新車価格が730万円だ。残価設定ローンの3年後の残価は511万円に達する。新車価格に占める残価の割合も70%と高い。
そのためにランドクルーザZXの価格は、クラウンハイブリッドGエグゼクティブに比べて約9万円安いのに、3年後の残価は171万円上まわる。価格差も加算すれば、ランドクルーザーは、クラウンに比べて3年後に180万円トクをする。新車価格が約730万円で、3年後の差額が180万円というのは大きい。
コンパクトカーのヤリスと、SUVのヤリスクロスにも似たことが当てはまる。ヤリス1.5Zの価格は197万1000円で、3年後の残価は80万8110円だ。新車価格に占める残価の割合は41%になる。
ヤリスクロス1.5Zの価格は221万円で、3年後の残価は114万円9200円だ。新車価格に占める残価の割合は52%と高い。
そこで3年間の均等払いで残価設定ローンを組むと、ヤリスの月々の返済額は4万1400円なのに、ヤリスクロスは4万100円に収まる。新車価格はヤリスクロスが23万9000円高いが、月々の返済額は1300円安いのだ。最終的に残価を支払って買い取る場合は、ヤリスクロスの割安度は解消されるが、3年後に車両を返却するならヤリスよりもトクをする。
クルマを買って廃車にするまで乗るなら、リセールバリューはほとんど関係ないが、短期間で乗り替える場合は、残価設定ローンの残価率を含めて損得勘定に大きな影響を与える。