この記事をまとめると
■スズキにはかつてハンガリーから輸入していたコンパクトカーがあった
■右ハンドル仕様のクルマではあるが、一部パーツは欧州仕様のままだった
■地味な存在ではあるが、走りの質感は高い次元にあったと言える
欧州生まれの異色のコンパクトカーだった
スズキのコンパクトカーとして高い評価を集めているスイフト。とくに世界戦略車となった2代目モデルからは、明らかにクルマとしてレベルアップがなされており、90年代までの”軽自動車に毛が生えたレベル”の車両とは一線を画す仕上がりとなっていた。
そんな2代目スイフトをベースとしたコンパクトカーが存在していたことを覚えている人はいるだろうか? その車種こそ、2008年から日本での販売がスタートした「スプラッシュ」である。
このスプラッシュ、全長全幅はスイフトとほとんど同じサイズとなっているが、全高が1590mmと高めに設定されている。これはそれまで欧州で販売されていた「ワゴンRプラス」(日本ではワゴンR+→ワゴンRソリオ→ソリオとして販売していた2代目モデル)の後継車種としてリリースされたことがその要因。
当初、日本での販売は予定されていなかったが、欧州で販売が好調であったことと、日本国内で2代目スイフトがスポーティなモデルというイメージが強すぎ、女性ユーザーを取り込みにくくなっていたこともあって、2008年秋から日本での販売がスタートした。
ただこのモデルはハンガリーにあるマジャールスズキが生産したものを日本へ輸入して販売するという形が取られており、ある意味”輸入欧州コンパクト”と言えるものだった。