この記事をまとめると
■フェラーリ乗りがニッポンの軽自動車のスゴいところを解説
■軽自動車の「マン・マキシマム、メカ・ミニマム」の精神はフェラーリの対極にある
■フェラーリ乗りもニッポンの軽自動車には敬意を払っている
ニッポンの軽自動車はある意味フェラーリよりもスゴい
編集部より原稿依頼のメールが来た。「フェラーリ乗りも舌を巻く、ニッポンの軽自動車の凄いところはどこですか?」
フェラーリとは無関係に、ニッポンの軽は凄い。いや、ある意味、今のフェラーリよりニッポンの軽のほうがはるかに凄い。なぜなら、今のフェラーリは、ランボやアストンマーティンやマクラーレンに対し、突出して凄いわけではないが、ニッポンの軽は、超小型乗用車として、世界でダントツに凄いからである。
「昔はフェラーリも突出して凄かったんですか?」(編集部)
昔は突出して凄かった。何がと問われれば、高回転高出力型のV8やV12エンジンが凄かった。昔はあんな高回転高出力型のオーバーV8エンジンなんて、レーシングエンジンを除けばフェラーリだけだった。だからサウンドも突出して凄かった。結果的にフェラーリだけが、フル加速すると神が見えたのだ(加速そのものは突出してはいなかったが)。
しかし、現在はターボ化も進み、他のブランドとそれほど変わらなくなっている。だいたい、速すぎて神を見ているヒマもない。そんなものを見ていたらガードレールに激突してしまう。
まあ、今回はフェラーリのことはいい。ニッポンの軽である。
フェラーリを13台乗り継いでいる私は、これまで軽自動車も3台買っている。ダイハツ・エッセECO、ホンダS660、そして現在所有するダイハツ・ハイゼットトラックジャンボである。我ながらマニアックなラインアップだ。
ニッポンの軽自動車の凄いところは、第一にパッケージングだ。あのサイズで想像を絶する室内の広さを実現している。「マン・マキシマム、メカ・ミニマム」とは、ホンダのクルマ作り哲学だが、まさにそれを実現しているのが軽。それはもう世界の驚異と言っていい。
じゃフェラーリはどうかと言えば、「マン・ミニマム、メカ・マキシマム」。軽の対極だ。