昔は多いほど偉かった! 後付けも大流行! いまじゃトンと見かけなくなった「多連装メーター」の種類と役割 (2/2ページ)

追加メーターの針の動きに一喜一憂していた

バキューム計

 NA用のブースト計的なものがこちら。エンジンが吸い込む空気の圧力を知ることができる。基本的にはアクセルの踏み具合、つまり開度に連動し走りに直結する。

 アクセルを踏み込んであとどれぐらいパワーが出せるかを知ることができるし、チューニングの伸び代も判断できる。また、アクセルを滑らかに操作する指標にもなって、エコドライブにも役立つ。

燃圧計

 タンクからインジェクションへと燃料を送る圧力を表示する。チューニングして大容量のインジェクションにするとそれだけ燃圧を上げる必要があったりするので、リアルタイムで圧力を見ているのは重要になる。ノーマル車でも、ポンプの故障やヘタリ、燃料フィルターの詰まりなどを判断することができる。

排気温計

 ノーマルでも排気温度はセンサーでモニターはしているが、数値にしてメーターに表示させるというのはチューニングカーならではと言っていい。排気温度からは空燃比や点火時期などのセッティングが合っているかどうかなどが判断できる。

電圧計

 アンメーターとも呼ばれ、発電量と使用量のバランスを表示することができる。発電機の性能があまり高くなかった、古いクルマでは車両への負担やバッテリー上がり防止のために有効なメーターで、純正で装着しているクルマもあった。

 以上が主な後付けメーターで、ノーマルでは付けることはあまりないだろう。ただ、クルマの状況を数値で表示させて知るというのはかなり有効なこと。そのため、スポーツカーを中心に標準で今でも付いているのはそのため。

 また、最近ではメーターではなく、故障診断機をつなげるOBDの端子を利用してさまざまな数値を表示できるモニターやスマホのアプリもあるので、より気軽に知ることができるようにはなっている。その昔は純正でも7連メーターなど、メーターを多連装するのをスポーツカーでは競っていたことを考えると、時代は変わったと言っていい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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