この記事をまとめると
■「名前は似てるけどまったく異なるクルマ」について検討
■編集部の依頼に筆者は困惑!?
■意外にも多くの組み合わせが存在した
パナメーラとプリメーラにテスラとステラ!?
年が明けたというのにこれといった仕事の依頼がなく、ヒマなので多摩川の河川敷をボチボチ散歩していた私のアイフォーンが、久しぶりにポポポーンと鳴った。見れば、WEB CARTOP編集部から久しぶりの原稿依頼である。良かった。これで正月には買えなかった餅を、今さらだが買うことができそうだ。
さらに河原でメールをよく読めば、「名前は似てるけどぜんぜん違うクルマ●組○台について書け。例えばパナメーラとプリメーラ、とかである」というのが、依頼のおおむねの趣旨であった。
よし、ではその線でさっそく書き始めてみることにしよう。
えーみなさんこんにちは。私は伊達軍曹という筆名の自動車ライターです。これから「名前は似てるけど中味はぜんぜん違う車」について書きます。
まず1組目は、ポルシェ・パナメーラと日産プリメーラです。みなさんよくご存じのとおりパナメーラはドイツのポルシェが作っているFセグメントの5ドアファストバックセダンで、プリメーラは日産の、初代は名作と言われて今なおマニアに大人気だけど、代を重ねるごとに少々ビミョーになっていったアレです。
中味はまったく違うこの2台ですが、車名は本当によく似ていますね。スーパーマーケットの駐車場で自分のプリメーラに乗ろうとしたら、間違えて隣のポルシェ・パナメーラの鍵穴にプリメーラの鍵を差し込んじゃったりして? わはは、そんなことはないでしょうけどね! ていうかパナメーラには「鍵穴」がないから、鍵を指したくても指せないのですが!
………なんだろう。この「まったく面白くない感じ」は。
書いてる本人だけははしゃいでみせているが、読んでいる人の気分は(欽ドン風に言えば)どっちらけ以外の何物にもならない文章である。
パナメーラとプリメーラという組み合わせが悪かったのだろうか? では組み合わせを変えて再びチャレンジしてみよう。
えーみなさんこんにちは。(中略)テスラってEVがあるじゃないですか? 最近よく見かけますよね。あれと中味はまったく違うのですがスバルの「ステラ」って、名前だけはよく似てません? そう思うのはボクだけ?
では「テスタ」はどうでしょうか? フェラーリのテスタロッサって、略して「テスタ」って呼ばれること多いじゃないですか。だから、スバルのステラに乗ってる人がフェラーリ専門店に行って、「すみません、このクルマの車検整備をお願いします……ってよく見たら僕のクルマ、テスタじゃなくてステラですね。失礼しました、帰ります」なんつーボケをカマすこともできたりなんかして! わははは! ばかウケですね!!!!
…………まったく面白くない。
どうすればいいのだろうか? どうすれば、この依頼を「面白い感じ」に仕立てることができ、私は餅を買うことができるのだろうか?
漫才風にしてみたらなんとかなるのか? やってみよう。
A「レヴォーグってクルマ、ありますやん?」
B「あぁ、荷物がようさん載せれるアレな」
A「アレをな、こないだワシ買うてん。で、ウチのマンションの立駐に入れたんやけど」
B「ちょい待ちぃ。レヴォーグ立駐入れたら屋根、ワヤになってまうやないか?」
A「何言うてんの。レヴォーグ言うたら全長1500mmやで? 屋根がワヤになるわけないやろ」
……これもダメだ。要するに「Bはスバル・レヴォーグとレンジローバー・イヴォークを勘違いしている」という話なのだが、そう説明したところでまったく面白くはない。というか私は西の言葉がわからないので、上記のすべての関西弁が似非である。読む人が読めば気持ち悪いはずの似非関西弁を書いてしまい、本当に申し訳ない。
コント風にすれば、なんとかなりそうな気もしてきた。やってみよう。