前がものすごーく遅くても抜けない! レース自体は至極単調な「F1モナコGP」がそれでも「絶大な価値」があるワケ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■モナコ公国で開催されるモナコGPは世界3大レースのひとつに数えられている

■コース幅の狭い市街地コースでF1ドライバーにとっては特別な一戦となる

■WRCモンテカルロラリーもスタートとゴールがモナコ公国でこちらも特別な一戦とされる

コース幅の狭い市街地コースで難易度も高いモナコGP

 モータースポーツに詳しくない人でも「モナコGP」はご存じのことだろう。文字どおり、モナコ公国のモンテカルロ市街地を舞台にしたレースで、F1の名物ラウンドとして定着。インディカーシリーズの「インディ500」、WECの「ル・マン24時間レース」と並ぶ“世界3大レース”のひとつで、1929年に第1回大会が開催されたクラシカルな1戦だ。

 舞台となるコースは前述のとおり、全長3300mの市街地コースでコース幅が狭く、オーバーテイクが難しいことから、予選順位がリザルトに直結することが多く、一部では「単調でつまらない」という声も聞かれる。

 しかし、モンテカルロの華やかな街並みを、心地よいエキゾーストを響かせながら、美しいフォーミュラマシンが駆け抜けていくシーンはモナコGPならではの光景だ。さらに、ワンミスが即クラッシュに繋がるスリリングなコースとなっているだけに、緊張感のあるアクションを固唾を飲んで見守っているファンも多いことだろう。

 もちろん、モナコGPは、チーム、ドライバーにとっても特別な一戦となっており、2021年の大会を制したレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンも「モナコGPはいつだって特別な舞台。ほかのコースとは大きく異なり、サーキットはとても狭いけれど、予選でのアタックは素晴らしいもので、1周をまとめきれれば本当に気持ちがいい」とのコメントを残した。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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